卓球が脳に与える影響:前頭眼野(FEF)との深い関係とは?
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こんにちは、さつきです!
卓球は楽しいスポーツであるだけでなく、脳の働きにも驚くほど多くの良い影響を与えます。その中でも特に注目されるのが**前頭眼野(frontal eye field, FEF)**との関係です。卓球がこの脳部位をどのように刺激し、機能を高めるのかを詳しく解説していきます!
前頭眼野(FEF)とは?
前頭眼野は、大脳の前頭葉にある領域で、眼球運動を制御する中枢です。この部位は次のような重要な役割を担っています:
• 視覚情報の処理
• 眼球運動の制御(特に素早い視線の移動=サッカード運動)
• 注意の切り替え(視覚的注意の集中と分散)
卓球のように高速で移動する球を目で追いかけながらプレイするスポーツでは、この前頭眼野が頻繁に活性化されます。
卓球と前頭眼野の深い関係
卓球は視覚的注意力と眼球運動を大いに必要とするスポーツであり、前頭眼野を直接刺激します。この刺激による具体的な効果を見ていきましょう。
1. 素早いサッカード運動の促進
卓球では、ボールの移動に合わせて視線を頻繁に移動させる必要があります。この動作は、前頭眼野が制御するサッカード運動(視線を素早く切り替える動き)を繰り返し行うため、前頭眼野の機能を鍛える効果があります。
実際の効果
研究によると、サッカード運動が活発になると、視覚的注意力や情報処理能力が向上することが示されています【1】。卓球を続けることで、日常生活においても注意力が高まり、迅速な判断ができるようになる可能性があります。
2. 視覚的注意力の強化
卓球では、ボールの動きを追うだけでなく、相手のラケットの角度や動きも観察する必要があります。この複雑な情報処理には、視覚的注意力が不可欠です。
前頭眼野の役割
前頭眼野は、視覚的注意を特定の目標に集中させる働きを持っています。卓球をプレイすることで、この視覚的注意を高めるトレーニングになるのです。特に、年齢とともに低下しがちな注意力を維持・改善する効果が期待できます【2】。
3. 注意の切り替え能力の向上
卓球では、プレイ中にボールの動きだけでなく、自分の位置や次の動作についても瞬時に判断する必要があります。この「複数の注意点を切り替える能力」は、前頭眼野が深く関与する部分です。
日常生活への応用
注意の切り替え能力が向上することで、日常生活でもタスクの優先順位を素早く判断したり、複数の仕事を効率よくこなせるようになる可能性があります。
4. 脳全体の協調的活動の促進
卓球のようなスポーツでは、前頭眼野だけでなく、視覚情報を処理する後頭葉や運動を指令する運動前野とも密接に連携します。これにより、脳全体の協調的な活動が促進され、脳のネットワーク機能が強化されます。
リハビリへの応用
脳卒中などで損なわれた視覚や運動機能の回復において、卓球が有効なリハビリ手段となる理由の一つです【3】。
卓球を活用するポイント
卓球が前頭眼野を刺激し、脳全体を活性化するには、次のポイントを意識してみてください:
1. 定期的に続ける
週に2~3回、30分程度のプレイを目安にすると良いでしょう。
2. レベルに応じてプレイする
初心者はシンプルなラリーから始め、慣れてきたらスピードや戦術を工夫して難易度を上げると、脳への刺激が増します。
3. 楽しく行う
ストレスを感じるよりも、楽しいと感じながらプレイする方が脳へのポジティブな影響が高まります。
まとめ
卓球は、前頭眼野を含む脳の広範囲を刺激するスポーツです。特に視覚的注意力やサッカード運動、注意の切り替え能力を鍛える効果があり、認知機能の維持・改善やリハビリにも役立つ可能性があります。楽しみながら脳の健康をサポートできる卓球、ぜひ生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
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参考文献
【1】Pierrot-Deseilligny C, et al. “Role of the frontal eye fields in human visual processing.” Neuropsychologia. 2004.
【2】Mackie MA, et al. “Frontal eye field contributions to attentional control.” Brain and Cognition. 2013.
【3】Morris ME, et al. “Rehabilitation effects of table tennis in neurological patients.” Brain Injuries and Rehabilitation. 2018.
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