【進撃の巨人から見る心】50 母の愛と友情 ~61話~
アニメタイトル:第61話 闇夜の列車
あらすじ
大戦が終結し、エルディア人戦士達は故郷レベリオに帰還し、家族に迎えられていきました。
ライナーとガビは親戚同士で集まっています。
ガビがスラバ要塞での活躍っぷりを自慢げに話し、その話しを頼もしげに誇らしげに親戚一同は聞きます。
「あぁ、今回の戦果を踏まえてもガビが「鎧の巨人」の継承権を得るのは決定的だと思う」とライナーは母に言います。
ですが、ライナーはガビではなくファルコに継承させたいと考えています。
しかし、親戚一同は「一族から二人も戦士を授かるなんて、お前達がマーレに認めてもらえたことを誇りに思うよ」と盛り上がります。
親戚の誇りと、パラディー島に住む悪魔の悪口で場は盛り上がります。
あれこれ考えてみよう。
話しはライナーのパラディー島の思い出話しになります。
ライナーは大陸のエルディアの戦士。
パラディー島の壁内人類は敵。
当然、家族は無事に帰ったライナーの武勇伝を聞きたく、ライナーもそれを話したい訳です。
しかしライナーのその日々を懐かしむように。悪い奴らじゃないという事を隠すように、そこに少なからずの友情も芽生えたことを気づかれないように、ぽつぽつと、しかし自然と饒舌に話をするのです。
ライナーの話の中から、母だけはライナーの嘘に気づいています。
「いろんなやつらってなに?悪い奴らでしょ。」と問うガビにライナーの母は答えます
ライナーたち大陸エルディア人はマーレ人に迫害されています。
その大陸エルディア人もパラディー島に逃げた壁内エルディア人を敵としています。
しかし、同じ場で同じ訓練をし寝食を友にすれば同じ民族。当然、友情が芽生えます。
それをライナーは隠し。母は直ぐに看破りました。
ここでの母の思いはどんなだったのでしょう?
このライナーと母の心のすれ違い。
両親を通報したジーク。エレンとエレンの父との関係。
親と子は複雑です。
また、ライナーにとってはパラディー島に侵入する前にベルトルト、マルセル、アニ、ジーク、ボルコなどとの友情がありました。
マーレ人に叩かれ、それでもマーレの戦士を目指していました。
体力ではマルセルに敵いません。
射撃訓練もベルトルトに遅れを取ります
格闘訓練はアニに後れを取ります。
それでもライナーはしがみつきました。
そこにも友情はありました。
そしてラディー島の訓練兵達との友情。
優しいが故にライナーの精神は分裂を来たしたのでしょう。
ライナーは空を見上げて「英雄」になる夢を見ていた頃、エレンは空を見上げて「自由」への夢を見ていました。
いくつもの点と点は時間という気まぐれな糸で結ばれ紡がれ、また時に気まぐれにほどかれ。
それぞれが今、そこに存在しているのです。
死んで行った友。捕まった友。まだ戦っている友。敵となった友。ずっと心配している親。
ここで見たらみんな大切な人なのに。人と人とはすれ違ってしまいます。
それが悲しい現実です。
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