カランコロン(ショートストーリーと詩)
「おばあちゃん、
お見舞いに行くけど何か欲しいものはある?」
祖母はいつも働いていた。
趣味が仕事みたいな人。
そんな祖母が、ある日骨折して入院した。
本を読む気にもなれない。
絵を描いたりテレビをみるのも退屈。
そんな祖母にお願いされたおつかいが忘れられない。
今も売ってるのかな。
袋入りは嫌だって言ってたな。
スーパーの売り場で見つけたもの。
あの頃と同じ音。
私、おばあちゃんと同じ音を聞いて育ったんだ。
のんびり屋でぐーたらの私とせかせかしてる祖母の唯一の共通点が見つかった。
祖母は入院先のベッドの上で
ほっぺをでこぼこさせながら静かに飴を舐めていた。
カランコロン
かわいい音が病室に鳴り響いていた。
🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀
カランコロン
おばあちゃんの
おきにいり
サクマドロップスの
かんのおと
🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀
思い出話を詩にしました🐱
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