声質の種類
このnoteを書いたのは 山岡さん.
1. この記事から理解できることは?
声質の種類を表す単語としてどのような単語が適しているか
2. 日本語での声質のクラスタリングによる分類
日常会話における声質の日本語での表現について,次のようにまとめられています。
上記の声質は以下の方な手法で分類されました。
アンケート($${N=52}$$)と文献調査を用いて声質を表す日本語表現を137語収集
「了解性」「同義性」の視点から25語の表現を抽出
25の表現語に対してクラスタリングをし,10語を抽出
10語の音声表現に対して,反意語を選び,8組 + 1語の表現を抽出
各ステップでの詳しい分析方法は以下の通りです。
【了解性の分析方法】
1.「声質を表す表現について理解をしているか」を分析
2. 137語の声質表現に意味のない語を加え,$${N=249}$$ の被験者に「理解できれば〇,理解できなければ×」というアンケートを実施
3. 各年代で80%以上の了解性(=〇の比率)があるものを抽出
【同義性の分析】
1. 「同じような声を表しているか」を分析
2. $${N=64}$$ の被験者に,137語の表現について総当たり的に同義性にアンケートを実施
3. 3人以上が同義とした69組の表現について,同義性があるかどうかの〇×アンケートを実施
4. 信頼性がある$${N=161}$$ のアンケート結果から,「同義と感じる人」が80%以上いる年代が1つ以上ある表現を抽出
【クラスタリング方法】
1. $${N=155}$$ の被験者に対して,25の表現語と自分の声の当てはまり具合を7段階評価をするアンケートを実施
2. アンケート結果をもとにクラスタリング分析を実施
【反意語の選出方法】
1. アンケートで,10語の反意語を収集
2. 収集した反意語から「了解性」のある語を抽出
3. 自分の声との当てはまり7段階評価アンケート($${N=100}$$)を行い,負の相関が最も大きい語を選出
3. 声質と感情の関係性の研究による分類
7つの声質に対して,コミュニケーションにおける感情・雰囲気・態度の関係性を調査している研究もあります。
本記事ではその中で取り扱われていた声質について紹介します。
4. まとめ
従来研究における声質の種類についてまとめました。
声質の種類の分け方は、注目する観点によってかなり異なることが分かります。
観点はいろいろありますが、自分の声が相手にはどのように聞こえるかが分かることによって、
・自分の声の特質を知る
・話し方で注意する点を知る
などの使い道はあると思います。
(声質が分かると嬉しいなどがあればコメントで教えてくださるとうれしいです)