坊っちゃん文学賞3度目の最終候補に選出されました🍊
あけましておめでとうございます、草間です🎍今年もポエミカをよろしくお願いします!
このたび、私が書いたショートショート作品『描かなかった夕焼け』が、第21回坊っちゃん文学賞の最終候補作品に選出されました。
候補作品は6作品。2月7日の授賞式にて、大賞作品が発表されるそうです。
坊っちゃん文学賞は、2019年からショートショートの文学賞にリニューアルし、夏目漱石や正岡子規にゆかりのある愛媛県松山市が主催しています。審査委員長は、現代ショートショートの名手・田丸正智さん。
実は、わたしの作品が最終候補となるのは3度目のことです。
この記事では、これまでなぜ何を応募してきたのか、どのようにどれくらい書いたのかを記録しておきます。
役に立つかはわかりませんが、ご興味のある方はどうぞ読んでみてください。
最後に、いま取り組んでいる一連のショートショートのテーマについても触れています。
なぜ「ショートショート」なのか
わたしは普段は主に現代詩の書き手として活動しているのですが、詩とは別のアプローチで何かを書き残したい時、短く強いストーリーとしてショートショートの形を選ぶことが多いです。
なぜ、ショートショートを書くのか。
それは、凝縮された時間が解き放たれる瞬間の爆発的なエネルギーに惹かれるからだと思います。
ショートショートに日頃から触れている方、または書き手にとっては当たり前のことかもしれませんが、ショートショートは単なる「短いひらめき」「サクッと読める少し不思議な話」というばかりではありません。
例えば、ショートショートからは少し離れますが、わたしがたまに作詞で関わる機会をいただく、プロダンスリーグ・Dリーグに、『LIFULL ART-RHYTHM』というチームがあります。
Dリーグの試合では、どのチームも2分30秒ほどの短いパフォーマンスを披露し、そのなかで技術や表現力などを競うのですが、LIFULL ART-RHYTHMの作品は、「まるで一本の映画やミュージカルを観たような満足感」と評されることが多いです。
ほんの150秒のダンス作品なかに、めくるめく感情やドラマが込められており、しかも押し付けがましくなく、いつの間にか観客までその世界の一員になっているような、そんな感覚。わたしが目指すショートショートに通じるものがあるなぁ、と勝手ながら思っています。
長い長い時間や思いが積み重ねられた先、ついに人生が大きく動き出す瞬間のエネルギーの表出、こんなショートショートが書けたら、どんなにうれしいか。
この多幸感を求めて、書いているような気がします。
ちなみにこちらが、昨年末、わたしが作詞で関わったLIFULL ART-RHYTHMのパフォーマンス『Nocturne』です。ぜひ、ストーリーを感じながらご覧いただけたら幸いです👇🏻
坊っちゃん文学賞で書いてきたショートショート
今夜だけスーパースター
初応募は第16回。応募点数は2点。
結果、『今夜だけスーパースター』が最終候補作品に選出され、佳作となりました。
始めたばかりの派遣の仕事が休めず、授賞式へは参加できませんでした。大賞は高野ユタさんの『羽釜』。
作品リンクはこちらです👇🏻
嘘つきは透明のはじまり
二度目の応募は第19回。応募点数は1点。
結果、『嘘つきは透明のはじまり』が最終候補作品に選出され、佳作となりました。
派遣社員から契約社員を経てフルリモートのスタートアップ企業の正社員になっていたので、ワーケーションと有休を使い、初授賞式・初松山でした。
大賞はそるとばたあさんの『ジャイアントキリン群』。
『嘘つきは透明のはじまり』は、ありがたくも随所でとても評判が良く、様々な方が「好きな作品」として挙げてくださる自信作です!
作品リンクはこちら👇🏻
https://www.city.matsuyama.ehime.jp/shisei/machizukuri/kotoba/bocchan.files/19th-02-usotsuki.pdf
描かなかった夕焼け
三度目の今回は、応募点数は2点でした。
今回は、二度の転職を経てまた別の企業で働いているので、ホワイトに有休をとって授賞式へ参加予定です。
この作品も、後日、松山市のWebサイトで公開される予定なので、ご期待ください!
同じ坊っちゃん文学賞なのに、この間5社経験しているのは、もはやネタです……。
さて、ショートショートのわたしなりの書き方ですが、依頼案件を除き、自主的に書く場合はプロットを作りません。
日頃から、日々の様々なことをこなしながら頭の中であれやこれやと最後まで考え、9割方はじめからおしまいまで組み上がった状態になってから、一行目を書き始めています。
書き始めると早いですが、構想も含めると制作期間は1〜2ヶ月ほど。詩を書く場合と同じくらいです。同時進行で書き進めることもあります。
書き上げてから、これはわたしが書かなくてもいいものだった、と気づいてそっとアーカイブすることもあるので、「完成!」と思えるものは年間4〜5作品ほど……このあたりは、もう少しペースを上げていきたいな、と考えています。
書いていきたい「セツナショート」
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