見出し画像

『伝える』

いつも悩んでいる
抜け道があるのかもしれないと
この流れに従うべきなのかと
あるいは逆行するべきかと

懐に一輪
花を隠し持ちながら

昨日の友に裏切られ
昨日の敵に助けられ
太陽は西から昇り
天の恵みは下から降って
土は汚染された

俺のつま先から頭のてっぺんまで
心の奥底   
自分が知らないところまで
全て総動員して俺は

一輪の花を
君に届けるよ

たとえこの身が滅びて すすきとなっても
またいつか
季節が巡って
小さな君を祝福すると信じて