5 48 詩集 リバイバル おまけトーク(つまり瞑想?)




詩集 百花繚乱
「薺(なずな)」

僕の全てを君にあげたい
君が涙を流すなら安らぎをあげたい

君の体が傷ついたなら体を分けてあげたい
君に生きてほしいから命を分けてあげたい

夏という時を失った僕に
君は手を伸べて撫でる

とても可愛い微笑みが
僕に全てを与えてくれる

#4  大地と大空 心と影

自分を大切にしたいのに
うまくできなくて

自分だけの幸せを考えることが
苦しくて

誰かに優しくできなくて
ほしいだけの自分が嫌で

大切な人がいないはずがないのに
誰を大切にすればいいのか分からなくなる

誰かにしていることは
きっと自分がされてきたこと

誰かを否定しているようで
本当は自分を否定している

願いをあきらめきれない
命が生きているから

生きるというだけで
自分は自分に与えようとしている

満たされたら安心する
受け入れられたら癒される
信じてもらえたら強くなれる

温かなものが日溜りみたい
大切にされたということが
まだ心の中に残っている

太陽や 月や
夜空の星のように
いつでも 輝いている

気づいた時には手遅れだった

いつの間にか置いてきてしまったものは
もう取り戻しにも行けない

手にしてきたものを広げてみる

今まで何をやっていたのだろう
なくしてしまった

心の奥底へと沈んで消えた
あの夜空に堕ちる星のように
掴めなくて

――見上げた月――

昨日はなかったのに……

もしも想いが蘇るのなら

叶わなかったものたちに手を伸べたい

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