日記詩集 09
09
時々
あの繋いだ手を思い出す
女々しいかな 少し弱気になってる
だから希望に縋ってる
強くなんかないけど
せめて顔を上げて明日を見つめよう
だからこの手にあるものは失くさない
もうだめかも 少し立ち止まる
何がというわけじゃない でも振り返ればいつそうなってもおかしくなかった
未来を願うことと いつ終わってもいいかもしれない今と
嗚呼、暗い場所はなくなったわけじゃなくて ずっとそこにあって
戻るのは簡単 手放すことも 諦めることも
いつか掴んだ切れ端の 握りしめて食い込んだ爪の感触を今でも覚えてる
進むことが たった生きるというだけのことが
こんなにも大変だったのは きっとずっと思い続けるんだろうな
でも失くしたくないな ここまで来たんだ
他人からしたら きっと当たり前なことが やっと信じられるかもって思った
そうだね
ここまで来ただけで十分 でもどうせ終わってくれないなら
一秒でも長く――ここに。
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