あなたに届けたい言葉を探して 「自分の中にいる子どもの私からの手紙」




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子どもの私から大人への手紙

能力が低ければそれがまるで駄目なことみたいに言われる
それがとても苦しい

好きでできないわけじゃない
したくてできないふりをしているわけでもない

もし大人達が受け入れてくれたならこんなに苦しまなくて済んだのに…

「こんなものは駄目」
「なにやってるの―早くしなさい」

できないこと それ自体が苦しいんじゃない
努力してもできない時 その時の恥や痛みを誰も理解してくれないことが悲しいだけ

「あれも駄目」
「何度言われたら分かるの―いい加減にしなさい」

自分のできない場所を浮き彫りにされても
そんなの苦しいだけ

「そんなんじゃ駄目じゃないか」
「そんなことでどうする」

自分ができて当たり前なことを押しつけないで

どうしてそんなに言われないといけないの
どうしてそんなに怒るの

計算ができるとか 漢字がわかるだとか
国語算数の勉強とか 整理整頓だとか

それで人の価値のなにが決まるの

能力を伸ばすのも大切
規範を教えるのも大切

能力も知識も心があって初め活かされるもの
でも心は勉強じゃ育たないもの

その土台となるのが心なら心をこそ育ててほしい
そう願うことは許されないのかな

心は愛で育つなら

きっと人生で本当に必要なものはそう多くない
「これだけは」というものさえあればちゃんと人は育つから

学校だって 家庭だって
勉強を教えて―ご飯を食べさせて―

それで終わりじゃない

子どもにとっては
そこは居場所だということ

そうであってほしいと願わない子どもはいない

勉強をただ教えるだけなら塾でもできる
ご飯を食べさせるだけなら金さえあればいい

怒りは許せないから起こるなら
許せないのは自分の気持ちを大事にしたいから

怒りより許しが欲しい
許すような愛を
導くような言葉を
言葉より気持ちを
分かるように届けて欲しい

欲しいのは矯正じゃない

その心を
ありのままを受け入れてくれる愛なのだということ


between


子どもの気持ちだからこそストレートな表現をしたいが、露骨に言葉にすると途端に安っぽくなる。詩的な表現を求めていく
タイトルも変える。「大人」とすると不特定多数に向けたものになるが、
これは、詩という名の自己対話。それが分かりやすい名前にする。


after


「自分の中にいる子どもの私からの手紙」


できないことを駄目みたいに言われると苦しい
誰も分かってくれないことが悲しい

自分ができて当たり前なことが
どうして他の人もできると思うのだろう
それで人の価値のなにが決まるのだろう

居場所がほしい
ありのままを受け入れてほしい

詩人です。出版もしております。マガジンで書籍のご案内もいたしております。頂いたサポートは出版の費用にさせていただきます。