獣たちの謳歌 木の上、なにもしなくても



「木の上」

before

木の上の生活が好きなの
―というか
それしかできないの
木の下を駆ける獣たちをうらやましいと思って野に降りても
―足が弱いから よちよち歩きしかできなくて
走ることもままならないし
やっぱり木の上で生きるしかないんだよね
それでいいんだよね
生きているだけでさ
いいんだよね

Prefatory note
前で出てきた「手か足か」でほぼ同じようなことを言っているので、
「木の上」の方がポジティブなメッセージがあるので、こっちの方を残す。

木の上の生活が好きなの
―というか
(それしかできないの)木の上でしか生きていけないの
(木の下を駆ける獣たちをうらやましいと思って野に降りても)
(―)足が弱いから よちよち歩きしかできなくて
走ることだってできないし(もままならないし)

やっぱり木の上で生きるしかないんだよね
それでいいんだよね
生きているだけでさ
いいんだよね

after

木の上の生活が好き

見下ろすと 駆け回る動物たちをうらやましく思うけど
足が弱いから よちよち歩きしかできなくて
走ることだってできないし

やっぱり木の上で生きるしかないんだよね

それでいいんだよね
生きているだけでさ
いいんだよね

Editor note
ここで生きていくしかない、そういう場所があって、でも、それでよくて

「なにもしなくても」

before

もしも身の危険を感じたら
その危険が去っていくまで
じっとしていればいいんだ

何も
しないの
しなくていいの
そう―思うの
そうやって―生きているの
それでいいの

そうするとね
不思議なんだけど
助けてくれるの
心配してくれる誰かが現れるの
不思議でしょ?
自分では何もしないほうが
かえって自分が際だつことも
あるんだよね

何かができるからすごいとは思わないし
できないからだめだなんて全然思わない

ただね そこに生きていることに
意味があると 思うんだ

Prefatory note
そんなスピリチュアルな生き物がいたのか

between

もしも身の危険を感じたら
(その)危険が去っていくまで
じっとしていればいいんだ

何もしないの
しなくていいの
そう思うの
そうやって生きているの
それでいいの

そうするとね
不思議なんだけど
助けてくれるの
心配してくれる誰かが現れるの
不思議でしょ?
自分では何もしないほうが
かえってうまくいくことも(自分が際だつことも)
あるんだよね

何かができるからすごいとは思わないし
できないからだめだなんて全然思わない

ただね (そこに)生きていることに
意味があると思うんだ

After

もしも身の危険を感じたら
危険が去っていくまで
じっとしていればいいんだ

何もしないの
しなくていいの
そう思うの
そうやって生きているの
それでいいの

そうするとね
なぜかよく分からないけれど
誰かが助けてくれるの
不思議でしょ?

自分では何もしないほうが
上手くいくこともあるんだよね

何かができるからすごいとは思わないし
できないからだめだなんて全然思わない

生きているだけで
すごく意味があると思うんだ

Editor note
最後の手直しで生きる意味にフォーカスする。
その通り。

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