音楽レビュー2023ver


―本編―


2022年がターニングポイントだとしたら、2023年は革新が起こった年だった。
CD並に音質の良いCDRを見つけた。
これの何が革命なのかというと、あの一曲がどうしても好きになれなくてお蔵入りになったCDは数知れず。そうした一曲を差し替えたり抜かしたりすることで、アルバムは神アルバムにもEPになるし、EPの別アレンジVERが気に入らなければ別の曲と差し替えて神EPにも変貌する。シングルは名盤にも早変わりする(コスパが悪いのでそれはやってないけれど)つまりは空前のCDブームが到来したわけだ。

そうして生まれ変わったCD(R)を聞いて、中学校からよく聞いていたアルバムを未だに新鮮な気持ちで聞けることがなんだかすごく感動的な音楽体験のように感じたし、
とにかく驚きと発見の連続の一年だったと思う。

それでは、いってみよう!

羊文学


12 hugs (like butterflies)



はい、もう確定です。神アルバムです。今年は羊文学で始まり、羊文学で終わった一年なんだなー。
どんどん力強く、華やかに、美しく煌めく羊文学は、けれども彼方の星のように、最初にあった光のような原石は、そこに輝いていて、いつまでもらしさを失わずに、そのままで彩りを増していく。一年のしめくくりにふさわしい。素晴らしいアルバムだった。

くるり

愛の太陽 EP



名EPだ。捨て曲がなく、グッドメロディしかない。もう泣くしかない。
これだよ。これですよ、くるりさん。

感覚は道標

初期っぽい感じがたまらない。でも洗練された感じもあり、新旧一体型というか。
ばらのはなのオマージュのように感じた曲もあり、でもまるっきり同じでもなく、最先端のくるりがここにあって、THE PIERとか天才の愛みたいなとっつきにくさもない。音楽的には博覧会みたいで楽しいから持っているけど、でもやっぱりちゃんとGood Melodyな彼らの曲を望む。そんな時に来たわけですよ。久しぶりにLevのついた曲も出てきたし。曲をみただけでちょっとうれしい。

ASIAN KUNG-FU GENERATION

サーフ ブンガク カマクラ (完全版)


ついに!泣 ついに!喜 ついに!歓
完全版が!!! 何年待っていたことか。
もう泣きながら聞いちゃうよね。(←ごめん。うれしすぎてテンション上がって泣いてない。)
テンポよく進んでいく旧盤の感じは不完全なのではなく、急行とするなら、こっちの方は各駅みたいな感じで、
音楽という旅を楽しむ、そういう作り。

Homecomings


New Neighbors

前回でメジャーデビューした彼らの作品は、アマゾンでは絶賛されているけど、私は圧倒的にインディーズ時代の感触の方が断然好きで、もうあの頃の彼らはいなくなってしまったのか、と泣くしかないのかと思っていた矢先に出てきた新譜は奇跡みたいにキラキラしていて、初期の頃の瑞々しさを飲み込んだ、もうこの作品は墓場まで持って行けるんじゃないか、という作品になっていた。これは音楽じゃないです。映画です。

Yo La Tengo


This Stupid World

普通にいつも通りのヨラテンゴ。脱力系のしっとりと安らぐ夜の残像。

Kamelot


The Awakening

SilverThornで最高の展開を見せていこう、個人的には全然CDを買う気になれなくて、まだかまだかと気をもんでいたところで、これでしょ、みたいな一枚が来た。これはもう買うしかないよね。みたいな一枚で男性版ナイトウィッシュみたいなオーケストラ展開がツボすぎる。

KT Tunstall


NUT

はい、断言します。最高傑作です。いや、それを言うのは早合点かもだけど。
「KIN」 「WAX」と並ぶ三部作らしい。というかなんだかんだ言ってアルバム全部持っているという。嫌いなアルバムが一つもないってどういうことよ?メロディメーカーすぎるだろ。しかもシンガーソングライターで。センスの塊。ギターを叩いてドラム代わりにするとかっていう最初は意味わからなかったけど、足し算と引き算が超絶にうまい。だからセンスの塊なんだけれど。だめだ、同じことしか言ってない。

1966カルテット


DIAMONDS

まだ新譜はでないのかとやきもきしていたところで新譜の登場。ロックの名曲たちがクラシカルに奏でられる。吉田兄弟とかレフレールとかメタル系でオーケストラアレンジもそうだけど、そういうのが好きなんで、個人的には直球なバンド?(グループ?ユニット? いや、でもバンドと言いたい。)でも聞いてると原曲聞きたくなるからあんまり聞いてない汗
あまり聞かなくても持っていたいと思わせるんだから、やっぱり素晴らしいのよ。

DROPKICK MURPHYS


OKEMAH RISING

アコースティックな作風の二作目。前作もそうだったけど、そちらは個人的にはあまりはまらなかった。メロディが馴染んでこちらはすぐに気に入ったけど、あれは何が違ったんだろう?たいして大きな違いはないんだろうけれど。

The Mars Volta


Que Dios Te Maldiga Mi Corazon

「The Mars Volta」のアコースティックVERいや、買うでしょ。みたいな。彼らのアルバムというだけで、もう買うでしょ、みたいな。というかもう全アルバムアコースティックVERで聞きたいくらい。秀逸。

Rodrigo y Gabriela


In Between Thoughts...a New World

新譜が来てしまいましたよ。どうしましょうね!(←買うしかないんだけど)
やっぱり最高な一枚で捨て曲もないし、アルバムを出すたびに更新していくってどういうこと?

Rancid

Tomorrow Never Comes

良いバンドなので何かCDは持っていたいと思っていたけど、ちょうどいい感じで良いアルバムが出てくれたので、試聴したり、考えたりした結果。買う。普通に良いアルバムだったし、曲数的には多いけど、全体を通してすんなり聞ける、アルバム単位じゃないと意味がないアルバム。

The Hives


The Death Of Randy Fitzsimmons

彼らもけっこう好きなんだけど、アルバム単位でないものかと思っていたら、名盤が来ましたね。先行シングルから、これは名作の予感がしていたが、捨て曲がなくて全曲全然イケる、HivesがHivesしてるアルバム(←謎)がでてきましたね。

Alexandr Misko


Roundtrip

NirvanaのSmells like teen spiritがすごすぎてどこから手を付けていいのか分からなくてどうしていいか分からなくてとりあえずCDを買う笑
この一曲で今までの曲全部持って行っちゃうような、そういう曲。
どういうことやねん!

Kalmah


Kalmah

ついにセルフタイトルのアルバムが降臨しました。気合十分な曲の数々は
カレー!ハンバーグ!とんかつ!焼肉!ピザ!みたいなひたすらメインディッシュが続くような構成。いや、ちょっとこれ聞くのしんどいぞ。みたいなHeavyさ満載のアルバム。
いや、でもいいアルバムよ? 全アルバム持ってるけど、でも一番好きなアルバムは今のところswapsong(笑)こんだけほめてるのに、という

斎藤圭土


PIANO BEAT ~DRUM’n’BOOGIE~

ジャズ×ピアノ×ドラム。
これがもう最高なんですわ。斎藤氏の前作がちょっと方向性がかわっちゃったな、と思っていたけど、これは個人的にはドラムが入ったことでロックよりになった気がしている。ユーチューブで聞いて3秒くらいで、これ買お!となった一枚。

番外編

羊文学

OUR HOPE

捨て曲がない恐ろしいアルバムだった。ついに彼女らはここまで来てしまったか。と思う。
ちなみに、塩塚氏がメンバーを募集したときに、髪が長くて女性と勘違いしたら男性だったというドラマーの話が好き笑

2023年は羊文学で幕を開けたと言っても過言ではない。
そして12月に羊文学の新作が出ることで、きれいにこの一年は羊文学の一年となってしまった。

銀河鉄道の夜のカバーをしているなんて、
あの大好きな超名曲を、羊文学という期待の超新星がカバーしているなんて、これは買わずにはいられない。

you love

そしてこの銀河鉄道の夜をヨマイガの別アレンジと差し替えて、CDRに入れる。
いや、これはもう神EPですよ。配信限定シングルが、こうしてCDに収まって音源として聞けるとか、なんかじーんと来て、乾杯したくなる。(酒は飲めないw)

GRIMS PANKY


NEXT ONE

SUNRISE JURNEY

私は勝手に和製ホワイトストライプスと呼んでる彼らのワールドサイドを行けとサンライズジャーニーが聞きた過ぎてアルバムを購入。

Street Dogs


Fading American Dream

Dropkick murphysの初代ボーカルが作ったバンドで、CDの厳選をしている最中で、「THE STREET DOG」を聞いて、テンションがあがって気になったセカンド。
これはこれでいい。でもサードは神アルバムだから。もうこれだけで十分ともいえなくもないのだが、ないものねだりな購入だった。初代ボーカルはバンドを辞めて消防隊員として働いたが心の音楽への炎は消せなかった、という逸話が好き。

Arctic Monkeys


ホワットエヴァー・ピープル・セイ・アイ・アム、ザッツ・ホワット・アイム・ノット

高校生の頃に聞きまくっていた、OASISのファーストと肩を並べると言っても過言ではないと思ってるファースト。昔はバンド単位でCDを買ってたから、見切りをつけた時点で全アルバムを手放すみたいなことをしていたけど、CDの厳選の過程で、あ、あのアルバムを持ってなかったじゃないか!と急に思い出して購入したという笑

Jet


Shine On

彼らと言ったらAre you gonna be my girlだけど、セカンドはちょっと聴いただけで酷評したいたけど、改めてちゃんと聞くと、曲のクオリティが高く、なんかビートルズっぽい曲もあるし、最高なアルバムだった。

Holloways


NO SMOKE, NO MIRRORS

彼らも高校生の時に聞いていたけど、ファーストで飽きてしまって、すっかりいかなくなっていた。でもこのセカンドが最高過ぎて、しかも知らないうちに出てて勝手に廃盤になっていたという。なんてことだ泣と思っていた一昔前(多分25くらいの頃)でこうして改めて発見して購入するに至るのだが、もう最高な一枚だ。全曲素晴らしい。

くるり


ロックンロール

Everybody feels the same

カップリングのさよなら春の日とEverybody feels the sameをきくためだけに買う。
CDの厳選をしているときに、泣く泣く手放して、入れ替わりで買ったこの二枚。
やっぱり最高。特にEvery~の方は全曲良くて最高だった。

TOWER OF MUSIC LOVER ,and2

そして、こうして買った曲たちをCDRを使って一枚のアルバムとして収めていく。
曲が最高過ぎる。全曲好きすぎるのが並んで、しかも好きな順番で聞けるとか最高か。
なんて贅沢な。くるりを最高に堪能する。という自分で言っててキモイ笑ことをしている。

ブンブンサテライツ


EXPERIENCED

厳選している過程で、ラストDVDとEXPERIENCEDⅡとExposedのツアーのDVDがそろってしまったため、供給過多となって手放したが、Ⅱの方は考えてみればラストDVDで足りるし、なぜか忘れられないこちらを再度購入という謎行動。なんでだろうね。評価や完成度はⅡの方が絶対に高いはずなのに、なんかね、こっちの方が好きなんよね。

Rodrigo y Gabriela


Re-Foc

激情ギターラ! (10周年記念盤)

最新アルバムが出たことで、最初のアルバムから辿るということをしていたら見つけたアルバム。
初期とはいえ侮れず。これはこれでいい味を出しているし、今もちゃんと聞けるし、普通に良盤

Raconteurs

Help Us Stranger

Consolers of..

Broken Boy Soldiers

ジャックホワイトの音に触れたくて探したら、そうだ、ラカンターズがいたじゃないか。
ホワイトストライプスがない今となっては、もうホワイトストライプスの音に焦がれても
しょうがない。じゃあどうするで、思い出したバンド。そうだ、そういえばそういうやつらがいたな、みたいな。ちゃんとバンドしてて、孤高のギタリストは仲間を得たのか、と思っても、なんかじーんときた。

Schroeder-Headz


特異点

Sleepin' Bird

newdays

なんかピアノが聞きたい。猛烈に思った時に、厳選過程で、そうだ、Schroeder-Headzを聞こうと思い至った。レフレールの新譜が個人的にヒットしなかったのもあったのかも。なんかそういう音楽性のベクトルみたいなものがあるんだなーと思う。個人的な流行り廃りみたいな。

Foo Fighters


Wasting Light

定期的にアルバムを漁ったり聞きたくなる中で、Walkが好きすぎて買う。
それだけじゃない。ちゃんと全曲良作で、普通に良いアルバムだった。

Rage Against the Machine


Renegades

今頃になって買うという。ファーストからサードまで持ってるのに。いや、もっていたからこそか。なんか足りない。なんだっけ。でもあのアルバム微妙だったような。
いや、聴いてみよう。⇒めっちゃよかった。みたいなアルバム。思い出補正とはよく言うけど、その逆だったようで。あれ、こんなに良いアルバムだったっけ?という笑

THE CHERRY COKE$


Rouse Up

ILL WEEDS GROW APACEが聞きたくて買う。
でも全曲はちょっと聴けない。17曲は多いし、疲れるし、これではこの曲だけを聞くみたいになってしまう。と思ったその時に救世主CDR。この曲は聞ける、というのを選んだらちょうど6曲。EPくらいの量になる。はい、できました。神EPです。
アルバム単位では聞けないけど、これなら手軽に聞けるし、いい感じ。

Offspring


Americana

Ixnay on the Hombre

そしてついにCDRが大活躍する時が来た。
それぞれのアルバムでこの曲好きじゃない、と飛ばすやつを、差し替えして、驚くほど聞ける神アルバムに変貌を遂げて、ちょっと感動した。AmericanaにはConspiracy of oneの曲を入れて、Ixnay on the HombreにはSmashの曲を入れて。
すごいな。好きな曲が好きな曲順で、しかもアルバムとして聞けるとか、なんか感動。というアホなことをしている。

SLIPKNOT


THE END, SO FAR

新譜は彼ららしくないとずいぶんと叩かれていたらしい。彼らの音楽は苦手で、雑音のように感じてしまう。けど。彼ららしくないということは、これは逆にチャンスでは?と可能性を感じて、聴いてみたら、マリリンマンソンとかナインインチネイルズっぽくて、これはめっちゃいいじゃないですか。みたいなテンションになる。握手を突然求めるおかしいやつみたいなノリで購入。熱心なファンでないからこそ、こうした変化をむしろ歓迎できたようだ。
同じバンドでも好き嫌いがこうも分かれて来るって、なんか不思議だし、奥深い。

Oasis

Don't Believe the Truth

Heathen chemistry

CDRの力を借りて
Don't Believe the Truthは曲順を入れ替えて、Heathen chemistryはどうしても好きになれない曲を抜く。

なんかどうしても違うんだよな、とひっかかって、結局ずっと手元には持てなかった二つのアルバムが、こうしてやっと手にできると思うと、なんか感慨深い。あの時中学生だったんだよな、私は。。。。

Bump of chicken


The Living dead

個人的には、どうしても好きになれない曲があるシリーズの隠れた筆頭だった。
これを差し替えして、CDRすごすぎだろ。やっと収まるところに収まった気がする。
邪道なんだろうけどさ、でも、CDとして、好きなCDを好きなように聞きたい。でも音質は落としたくない、そういう時に素晴らしい音質のやつを見つけたんだから、これはもう使うっきゃないっしょ!みたいなノリでございます。(→開き直っている)

green day


revolution radio

すっかり忘れていたこのアルバムもまた、
どうしても好きになれない曲が二曲あって手放していた
そして思い至る。この二曲がなければめっちゃ聞けるんじゃないか!?
というわけで、CDRの出番。


備考 このCDRの致命的な欠点を見つけてしまった。曲の終わりと始まりが繋がっているような曲で一瞬のズレのような違和感があるということに気づいてしまった。今までは奇跡的にうまくできていただけで、CDRも万能ではないということか。(泣)そして今更ながらファイル形式のwavが非圧縮と知って、もっと早くしっておけば。。。。と悔やまれる。けれども、DIYでCDを用意するということはそういうリスクもあるわけで。
捨て曲が全くないCDを探す方が、手間が省けるんだけどね笑

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