5 45 詩集 リバイバル おまけトーク(バランス調整)
詩集 百花繚乱
「山茶花」
風が吹けば寒さ募り
一枚ごとに力尽きるように散っていく
ひたむきな愛のような
時は待ってくれない
空は瞬く間に茜色に染まり
田園は黄金に輝き
海は白銀に煌めいたかと思えば
陽は瞬く間に沈んでいってしまう
風が吹けばまた一枚
連れ去られるように舞い散り
寒々とした枝が残される
風が吹けば揺れてひらひらと地面で踊り
風が止めば花片を地面に敷き詰め
歩む手を取ってささやかな花畑へと誘う
少女のように
#3 月と太陽
「輝き」
命は輝く
蝋燭の火のように
頼りなく揺れている
この手では触れられない
心から生まれ出た言の葉を積み重ねて
火の粉を散らしながら
松明のように掲げて
生きている瞬間を
今に託して描き
歩み 塗り重ねるように
全てが掌から零れ落ちる中で 一握りの光
心にとっての命であり
大地に咲く花のように揺れる
この世界にとっての太陽
「夢」
あの日見た夢は
きらきらしていて 太陽みたいな光だった
大事に胸にしまってきたものが 星のように輝き出したような
突然舞い降りた光に 近づきたいと思った
偶然手にした眩しさを胸に 生きてみたいと思った
今日が終わっても明日があるような 物語の一頁
美しい音楽の余韻が 日常に色彩が溶け込んでいくような
胸を躍らせた 夢という歩み
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