詩集2 23 返答詩集2 23 日記詩集2 23 おまけトーク(一人じゃない)



詩集
「自分だけの場所」

一緒にいるけど
ずっとじゃない

いなくなることは当たり前
互いにすれ違いながら呼吸している

触れたら痛い場所
誰にだってある影

隣にいる人にこそ
触れてほしくない自分

自分だけの居場所がある

みんな違う 当たり前
でも見えなくなる時がある

痛い時 悲しい想いを隠して
笑っていても 楽しんでいるとは限らない

伝えたいことがあるのに 上手く伝えられないから
苦しい

返答詩集
「終わりゆく夢を見た今日という日」

最期にこの世界を見た時
心には何が映ったのだろう

消えゆく命は 何を握りしめて
閉じた瞳の裏に 何が閉ざされたのだろう

触れた物
触れられない物

記憶と空間の狭間で
迷子になったような

胸の中がいっぱいになって 息苦しいような
不思議な驚きの中に 今日という日がある

胸に灯した炎が揺れている
願わずにいられない明日を祈るように

平凡でありふれた想いでしかなくても

絶対に自分以外の手には
握りしめることのできない

瞬間と日々の積み重ね

当たり前という影に埋もれた奇跡のような
足元に咲いた花がいつまでも揺れているのかもしれない

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