あなたに届けたい言葉を探して 「働く人たち」
before
誰かに頭を下げて
嫌なことも我慢して
時にはひどく叱られて
落ち込む暇もない
仕事なのだから頑張るのは当たり前と気持ちを押し殺す
時間を犠牲にお金をもらっているみたいな気がしてくる
自分の代わりなんていくらでもいるから
自分なんてどうでもいい部品でしかない
機械のように言われたことをやればいいだけ
そう思うとなんだか虚しくなる…
どんな仕事にも向かい合う相手がいるなら
たとえ相手が物であったとしても
それを受け取る人がいる
その人のために仕事はあるのだと思って
辛いことを乗り越える糧にする
仕事は仕える事
でも―仕えるのは誰のためだろう…
ある人は選り好みするのは甘えだと言う
仕事は生きるためなのだからとにかく言われたことをするものだ―と…
分かっている―でも―分かりたくない自分がどこかにいる
自分で納得しない仕事をして
嫌々業務を―それこそ流れ作業みたいに対応して
それで一体人になにを与えようというのだろう
誰が幸せになるというのだろう
そんな仕事の意味って一体なんだろう…
仕事は働くこと
誰かのために動くから働くこと
働くのは自分のためであると同時に誰かのため
必要としてくれる誰かによって仕事が生まれるなら
必要としてくれる人も大切で 必要とされる自分も大切で
だから働くことを蔑ろにしたくない
喜びを持ってやりたい
必要としてくれる人に応えたい
大変なのは当たり前
自分ではない誰かの身になって一生懸命に動くことが
辛くないわけがないのだろう
頭を下げたり 嫌なことも我慢するのは
それができるのは その先にあってほしい笑顔があるから
今ここにいる自分ができることはなんだろう
仕事はそれを実践すること
働くことで何かを伝えられるなら
それは社会にとって そこで生きる自分にとって
どれほど意味があり 尊いものだろう
between
丁寧に言葉の流れを組み立てるのに苦労した
四行と一行という構成を大事にする。
after
誰かに頭を下げて
嫌なことも我慢して
時には失敗して
落ち込む暇もなく
仕事だから頑張るのは当たり前で
押し殺した気持ちの置き場がない
まるで時間を犠牲にお金をもらっている
代わりなんていくらでもいて
自分はまるで部品で 機械のように言われたことをやればいいだけ
なんだか虚しくなる
納得しない仕事をして 嫌々対応して
選り好みするのは甘え 仕事は生きるためにするもの
分かっている
でも分かりたくない自分がどこかにいる
なんのために働いているのだろう
本当は
好きな自分になりたいだけ
したい仕事をして
自分にしかできないことをして
誰かに喜んでほしかっただけ(それは自分も含まれていて)
頭を下げたり 嫌なことを我慢したり
誰かのために動くことが 大変なのは当たり前
何を選んだって 大変なこともついて回るなら
少しでも納得できるものを 選びたかっただけ
より自分らしい生き方を いつだって探し求めている
詩人です。出版もしております。マガジンで書籍のご案内もいたしております。頂いたサポートは出版の費用にさせていただきます。