5 33 詩集 思想詩集 リバイバル おまけトーク(被害者意識=無力感)
詩集 百花繚乱
「彼岸花」
揺れた香りは日溜まりのよう
触れた花片は夢のよう
輝く太陽と闇夜に咲いた 眩い月の物語
触れた指先から心の奥に染みこんだもの
限りある一瞬の中で永遠を願う瞬間
揺れた花片は風に舞い上がり
空へと羽ばたいて
辿り着いたのは河の向こう
手を伸ばすように名前を呼ぶ
足下には囁く赤い花
こっちに来てはいけない
囁く花が揺れる風に懐かしい香り
抱きしめた花が受け止めたのは心から溢れた滴
悲しい思い出 一人だけへの思い
涙が冷たい雨に包まれて 花は体温のように温かい
もう一度会えるかな
呟きは風に運ばれて空へと舞う
彼方に 遙か未来に 世界を廻る果てに
日溜まりに包まれて 夢見た世界に眠る
風は止んで 手から零れた花は寄り添うように
いつまでも隣で揺れていた
月に恋をした太陽の物語
闇夜の夢の中で見た一筋の流れ星
銀河の竪琴に奏でた詩
思想詩集 夢を探して
「心は自由だから」
小鳥が鳴いて 雨が泣いて
風が凪いで 太陽を仰いで
空は青く 光を纏う
月は眩く 星は輝き
海が煌めいて 瞳が瞬いて
夢が散って 時が移ろい
心が舞って 明日を待って
色の彩が混ざり 光の綾が溶け
広がる世界 果てのない宇宙
夢を見たくて 夢を魅せて
夢に泣いて 目覚めて
朝陽に微笑んで 月夜に安らいで
心は自由だから どうにもならなくて
空しくて 寂しくて 悲しくて 愛しくて
#3 月と太陽
二章 「太陽」
降り注ぐ光は 生きるものを育むように
あらゆる命に分け隔て無く
この命もまた
圧倒的な光に抱かれている
光の雨に 打たれるように
全てに命を吹き込み 彩りを蘇らせる
地上から去れば世界は闇に染められてしまう
この世界は輝きはしない
雲が広がり 光が遮られても
雲を抜けた先に 光が広がっている
光の届かない夜が来ても
何度でも照らしてくれる光があるというだけで
今日という陽を
生きていくことができる
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