大自然の詩 「大地」


before

大地は常に風と水によってその姿を刻々と変え続けている
天へと貫く山ですら例外ではない
そして地下からは灼熱の奔流する力がその形を表し続けている
大地は広大な力強さを湛えているが
奥底に秘められた計り知れない力によっていとももたやすく揺らぎ 罅割れ 沈むだろう
あるいは止まったままの時の中で流れる大地のうねりがそれに流線型を描き出し
大地は時を止めて波のようにうねり 風のように流れ 心臓のように脈打っている
この偉大な大地ですら混沌の中で抱かれる幼子に過ぎない

森さえも時の前では赤子であり
それは風と雨の猛威によって枯れ
そして木は砂の絨毯に抱かれて塵となっていく
残ったのは先端の鋭利な岩が無数に点々と広がる砂漠
それはかつての木の墓標
森は砂漠になりそれは時の移ろいにとっては一瞬の出来事かもしれない
それは生命を絶滅させる脅威に成り得るが―しかし
新たな大地の彼方で産声を上げる命を祝福する唄にも成り得るのだ

Prefatory note
壮大すぎる。
もうちょっととっつきやすい内容にするならなんとかなるか。
言い回しをもう少し分かりやすく。
between

大地は常に風と水によって(その姿を)刻々と姿を変え続けている
天へと貫く山ですら例外ではなく(い)
(そして)地下からは灼熱の奔流する力が(その形を)表出している(表し続けている)

大地は広大だが(な力強さを湛えているが)
奥底に秘められた計り知れない力によっていとももたやすく揺らぎ 罅割れ 沈む(だろう)
(あるいは)止まったままの時の中で流れる大地のうねりが(それに)流線型を描き出し
(大地は時を止めて)波のようにうねり 風のように流れ 心臓のように脈打っている
(この偉大な大地ですら)大地は混沌の中で抱かれる幼子に過ぎず(ない)

森さえも時の前では赤子であり
(それは)風と雨の猛威に(よって)枯れ
(そして)木は砂の絨毯に抱かれて塵となっていく
残ったのは先端の鋭利な岩が無数に(点々と広が)ある砂漠
それはかつての木の墓標
(森は砂漠になり)それは時の移ろいにとっては一瞬の出来事かもしれない
(それは)生命を絶滅させる脅威に成り得るが(―しかし)
新たな大地の彼方で産声を上げる命を祝福する唄にも成り得る(のだ)

after

大地は常に風と水によって刻々と姿を変え続けている
天へと貫く山ですら例外ではなく
地下からは灼熱の奔流する力が表出している
大地は広大だが 奥底に秘められた計り知れない力によって容易(たやす)く揺らぎ 罅割れ 沈む

止まったままの時の中で大地のうねりが流線型を描き出し
波のように歪み 風のように流れ 心臓のように脈打っている
大地は混沌の中で抱かれる幼子に過ぎず

森さえも時の前では赤子であり
風と雨の猛威によって枯れ
木は砂の絨毯に抱かれて塵となっていく
残ったのは先端の鋭利な岩が無数にある砂漠
それはかつての木の墓標

時の移ろいにとっては一瞬の出来事かもしれない
生命を絶滅させる脅威に成り得るが
新たな大地で産声を上げる命を祝福する唄にも成り得る

Editor note
今まで描いてきた自然風景を時の流れの中にあるとして描く

詩人です。出版もしております。マガジンで書籍のご案内もいたしております。頂いたサポートは出版の費用にさせていただきます。