春夏秋冬 冬 Ⅲ
before
吐く息が白い中に
足跡が地平に伸び
振り返れば
そこは夢の跡のよう
世界は静寂に包まれ白銀に輝く
山は白く眠り
海さえも閉ざされる
それは太古の眠りを想わせる
足跡は
歩いた先から消えていく…
これまで歩んだ道はどこにもなく
これから歩む道も――見えない
between
ここから足跡消えていく問題(?)について考えていく。
(過去にしたことの意味が失われていくことの比喩)
吐く息が白い中に消え
足跡が地平の彼方に(伸びている:彼方まで消えていない、ような気がする)
振り返れば
(そこは)夢の跡(のよう:まだあるけど、いつか消えるもう夢みたいなもの。
生きてて、いつかこの世からいなくなる、というのがオーバーラップする。)
世界は静寂に包まれ白銀に輝く
山は閉ざされ(←白く眠り:合わない)
海(さえ)も(静かに)眠り(閉ざされる:←本当は冬将軍、とか言って厳しい冷たい風が吹き荒れるんだけど、嵐は夏というイメージがあるけれど、意外と冬ほど嵐、というのはあるあるな気がする。ここがファンタジーしてる感があるけど、今更リアルなところを求めても笑)
(それは)太古(あるいは原始)の静けさ(眠り)を(想わせる)呼び起こすようで
タイムスリップ感があって、どんどんそぎ落とされて、昔みたいになっていく。
浄化みたいな浮遊感さえもありそうな感じ。
足跡は
歩いた先から消えていく…
これまで歩んだ道はもうどこにもなく
これから歩む道も――見えない…
この道が見える見えない。道があるない、問題が、浮いたり沈んだり、みたいな感じがニルヴァーナしてる感じがする。
after
吐く息が白い中に消え
足跡が地平の彼方に
振り返れば
夢の跡
世界は静寂に包まれ白銀に輝く
山は閉ざされ
海も眠り
原始の静けさを呼び起こすようで
足跡は
歩いた先から消えていく…
これまで歩んだ道はもうどこにもなく
これから歩む道も――見えない…
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