黒崎立体「tempo giusto―黒崎立体詩集」

どうやってこの本を 知ったのか
どうして この本を買ったのか

思い出せない

たぶん ツイッターで
流れ星のように 目に留まったのだと思う

これは 記憶の詩集だと思った

音符のように 地面に打ち付ける雨のような
ひんやりとして 刹那がどこか痛い 言葉の滴なのだと思った

記憶を覗き見ているような それは

coccoのそれを思い起こさせた

希望があまりにも儚くて
どうしてこんなにも零れていくのか

これは 悲しみの詩集だと 思った

幸せと夢が淡いなら
悲しみさえも 儚くあればいいと 願う

寂しさが美しいのなら
未来は切なくあればいい

希望となるほどに 眩く輝けばいい

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