獣たちの謳歌 獣の生き方その四





before


獣の生き方その四 「前足と後ろ足」

前足と後ろ足は長さが違うからさ
前に歩けないのです
だから跳ねるようしか歩けないんだよね
いや―歩いてはいないのだけれど

スキップではありません
躍っているのでもありません

ぴょんぴょんと跳んでいくしかない
ただの移動です

見る人たちは仰天していくんだけど
驚かれてもなぁ…

これまでも こうだったし
これからも こうだろうし

みんなと違う―それに何の意味があるのかな

違うから格好悪いとか
逆に格好いいとか
どうでもいいんだよね

それ以上に
自分らしくある
自分のできることを自然にしていることの方が
生きている―ていうことだと思うんだ

Prefatory note
一見するとシュールな光景だが、読み取る内容は深い。
もっと凝縮できそう。

between

前足と後ろ足は長さが違うから(さ)
普通に(前に)歩けないんだよね(のです)
だから跳ねるように(しか)歩いてます(けないんだよね)
いや―そもそも歩いてはいないのだけれど

スキップではありません
躍っているのでもありません

ぴょんぴょんと跳んでいくしかない
ただの移動です

見る人たちは驚くんだけど(仰天していくんだけど)
驚かれてもなぁ…

これまでも こうだったし
これからも こうだろうし

みんなと違うことに(―それに)何の意味があるのかな
違うから格好悪いとか (逆に)格好いいとか どうでもいいんだよね

(それ以上に)
自分らしくある
自分のできることを自然にしている(ことの)方が
生きている―て感じがしないかい?)いうことだと思うんだ
→自分らしい生き方を肯定するような結びにしたい。

after

前足と後ろ足は長さが違うから
普通に歩けないんだよね
だから跳ねるように歩いてます
いや―そもそも歩けないんだけどね

スキップではありません
躍っているのでもありません
ぴょんぴょんと跳びながら進むしかない
ただの移動です

見る人たちは驚くんだけど
(驚かれてもなぁ…)
これまでも こうだったし
これからも こうだろうし

みんなと違うことに何の意味があるんだろう
みんなと違うから格好悪いとか 逆に格好良いとか どうでもいいんだよね
自分のできることを自然にしている方が
自分らしくていいじゃないか

Editor note
間延びしていた文章がぎゅっとまとまった感じがする。
ここまでよく読み解いたな、と自分でもびっくり。
みんなと違う。みんなと一緒そういうことじゃなくて
自分らしくある、という自己一致を自然体だからこそ叶えられる
今の人間たちが参考になる?哲学だと思う。

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