7 8 詩集シリーズ
詩集 日々を生きる
「痛み」
大切にしたいのに
全然できなくて
どうしてだろう
胸が
くしゃくしゃになりそうな気がして
痛くて
大切にできなくても
痛みを感じることは
絶対に大切にしていい
思想詩集 光と闇の物語
八章「星の物語」
星はたった独りで輝いていました
闇の中でどうしていいのか分からず
手を伸べるように 星は歌うように光るのでした
光は彼方に届くことがあるだろうか
希う永遠のような時間の中で
星は生まれて初めて夢を見ました
数々の星が宇宙に瞬き 響き合い 歌を奏で
煌めく交響曲のようで 光が踊り溢れる世界でした
星は起きている時間より
眠っている時間の方が永くなっていきました
喜びも悲しみも
夢の中で出逢ったものたちの名前を
星は知りませんでした
痛みに流れる涙を哀しみと呼び
手を握る命に喜びと名づけるずっと前のお話です
星は夢と現実の違いが分からなくなっていました
星はこの世界にたった独りです
星の願いは夢でしかありません
星は夢の中で
自身の光の中で 独りではありませんでした
最期に星は煌めく光となりました
大きな閃光が 闇を切り裂く刃のように
地平の彼方へと伸びるように
どこまでも世界に届いていきます
声なき声はどこまでも塵になり
寂しさを埋めるように広がっていきました
星は世界の端から彼方まで
色に溢れるように
光が重なり声なき歌が生まれました
星がどんなに願っても叶わなかった
未来を生まれた星達が奏で始めたのでした
見上げれば彼方の星達は光で語らい 響き合い
歌うように 光となって散り 煌めくのでした
返答詩集 出逢いと旅 別れと続く道
「巡るもの」
心はどこにも見えないから
ないように思えてしまう
なくしてしまったとしたら
失ったのは自分自身かもしれない
どう触っていいのか分からないから
傷つけてしまう
どう寄り添えばいいのか分からないから
すれ違ってしまう
何度も手を伸べるのに
手を掴めないような
大切にしたいのに
壊してしまう
何を認めてあげればいいのか分からないから
自分で条件を作って閉じこめていた
何も感じないのではなくて
虚しさに耐えているだけ
沈めた海の中で 輝く星の一欠片
風のように通り過ぎたのはオーロラだったのかもしれない
空を呼吸して 眩く鼓動して
血は巡り 温もりは手へと伝わり
この胸へと還っていく
# 5
星の欠片 心の断片
二部 星と心
三章 星に願いを
2
無限の夜のような
宇宙の闇に漂う
数知れない星の光
蛍のように儚げで
陽炎のように瞬く
人知れず咲く花
詩人です。出版もしております。マガジンで書籍のご案内もいたしております。頂いたサポートは出版の費用にさせていただきます。