獣たちの謳歌
「獣たちの謳歌」
before
―地球
そこは雲が翼を広げ 大地が両腕で抱き
海が口を開け 磐が雨と風のうねりに時を刻み
木が巨人のように立ち並び 河が血管のように奔る
秘境の星
草原に一歩足を踏み入れれば獣が駆ける
それは大地を震わせるほどの行進であり
空へと目を向ければ断崖から真っ逆さまに滑空する鳥の王者が降臨する
森を覗けば猿の声が木霊して嵐を呼び
海では珊瑚が彩り彼方に飛沫を上げて海の王が征く
地下 草原 森林 湖水 高山 渓谷 海原
そして竜巻と嵐と雷が天と地を揺るがし生命は躍動する
それらさえも舞台にして生命は踊り出す
夜が過ぎれば星が輝き始め 呼応するように命が輝く
地平の彼方まで見渡せば
その残酷な地肉の蠢きと愛と美の犇めく生命の血流が見える
眼を閉じて大地の胎動と風のうねりが聞こえるか
彼らはその歌声に呼応するかのように鼓動して
花は咲き 獣は目を覚まし 虫は歌う
それぞれの 自分だけの生き方で
地球―そこは獣たちの楽園
Prefatory note
いよいよ終わりだが、ちょっとスケールを大きくし過ぎか?
間延びしている感じがするので、凝縮させる
between
(―地球)
(そこは)雲が翼を広げ 大地が両腕で抱き
海が口を開け 磐が雨と風のうねりによって時を刻み
木が巨人のように立ち並び 河が血管のように奔る
秘境の星
(草原に一歩足を踏み入れれば獣が駆ける
それは大地を震わせるほどの行進であり
空へと目を向ければ断崖から真っ逆さまに滑空する鳥の王者が降臨する
森を覗けば猿の声が木霊して嵐を呼び
海では珊瑚が彩り彼方に飛沫を上げて海の王が征く
地下 草原 森林 湖水 高山 渓谷 海原
そして竜巻と嵐と雷が天と地を揺るがし生命は躍動する
それらさえも舞台にして生命は踊り出す)
夜が過ぎれば星が輝き始め 呼応するように命が輝き(く)
地平の彼方まで見渡せば
(その残酷な地肉の蠢きと愛と美の犇めく生命の血流が見える)
(眼を閉じて)大地の胎動と風のうねり(が聞こえるか)
(彼らは)生命はその歌声に呼応するかのように鼓動する(して)
(花は咲き 獣は目を覚まし 虫は歌う)
それぞれの 自分だけの生き方で
地球―そこは獣たちの楽園
After
雲が翼を広げ 大地が両腕で抱き
海が口を開け 磐が雨と風のうねりによって時を刻み
木が巨人のように立ち並び 河が血管のように奔る
秘境の星
夜が過ぎれば星が輝き始め
呼応するように命が輝き
大地の胎動と風のうねり
生命はその歌声に共鳴するかのように鼓動する
それぞれの 自分だけの生き方で
地球―そこは獣たちの楽園
Editor note
地球をまるで生き物のように描き
その中で生きる獣たちが壮大な絵巻を描いている
とうような感じ
詩人です。出版もしております。マガジンで書籍のご案内もいたしております。頂いたサポートは出版の費用にさせていただきます。