7 7 詩集シリーズ



詩集 日々を生きる
「クレヨン」

描けば描くほど 先が丸くなって
失われて 消えていく

蝋燭のように

止まらずに奔り続けるのなら
命の時間さえも描けるのかもしれない

失われた風景は 星のように
どこかに残り続けるのかもしれない

幼い手が残した クレヨンの落書きのように
懐かしい場所で ひっそりと 守られているのかもしれない

思想詩集 光と闇の物語
七章「孤独と温もり」

夜 闇の中で独り 溢れてしまいそうな
闇 静寂と恐怖に 溺れてしまいそう

深淵から逃れるように
感じさせて 満たして

体は弦のようで
指先は弓のよう

指で 口で 温もりで
鳴らして 奏でて
唄わせて 酔わせて
魅せて 感じさせて

口の中で溶ける飴のように
熱にとろけるバター
寂しさを忘れるほどに
溶けてしまいたい
一つになれたらどれほどの安らぎだろう

奔る痛みのような
零れた涙のような

感じさせて
染めてほしい
優しさに溺れたい

意識が星のように瞬く
狂いそうな身体が脈打つ
繋いだ手は命綱のよう
吐息が零れて交わる
煌めく星雲のよう
刹那が夢のよう

夢だから癒されるのかもしれない
夜の闇に沈んでも光射す明日に縋る
優しさを求めずにはいられない

返答詩集 出逢いと旅 別れと続く道
「光」

嵐の中にいるようで
歩もうとすると風が足を薙ぎ払い
雨が手を冷たく打ちつけるから

誰にも許されることはないなら
この世界から立ち去ればいい

逃げられないから
生きていかなければいけない
重みは裁かれることのない罪のようで

生きるということ 呼吸を繰り返して
ただ歩むだけのことが この上なく苦しい

星のような光が見えた
手を掲げただけで消えてしまう儚い光

「闇」

闇の中を歩んでいく
彼方の光を
何と呼べばいいのか分からなくても

手を伸ばして 届かなくても
輝いていてくれるだけでいい
夢ではないことを知っている

目印にした 闇夜の海原に輝く星一つ
小さいのに 消えない灯火のようだった

冷たい波に打たれても 流れに逆らって
思うように進めなくても 呼吸は続けて
底に沈みそうになっても 目を開いて未来を見ようとした

奥底に灯っている光に触れる
小さくても 太陽のように眩く輝いている

いつか辿り着く場所を約束するように

# 5
星の欠片 心の断片
二部 星と心
三章 星に願いを

夜空を見上げて
輝く星を眺めて

あの星たちと語らえたなら
色んなことを聞いてみたい

心がある場所 自分の始まり 出会う前の彼方

分からないことが流れ星のように
瞬いては消えていった

呼びかけるのは
夜空に向かって

想いが響いて届くように
瞬くすべてが応答しているみたいだった

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