時空絵巻 52頁 おまけトーク(現実は自分という器を介して映し出されるスクリーンのようなものなのかもしれない)
「平等と平和の彼方」
傷跡は深すぎるが故にその傷を癒すことは叶わない
憎しみは煌々と燃え広がるが故にその火を全て許すことは叶わない
貧困は海底よりも深い問題を湛え
環境という地球は既に傷だらけになっている
人類に訪れた平和は人類が如何にこの地球に生存ができるのかという新たな問題を生む
最早大昔のように溢れる資源が大地にあり
いくらでも切り倒せる時代は終わろうとしている
一本の木を倒せば
万の虫の命が消え
千の獣鳥が死に
百の捕食者が消え
一人の人間が餓死するだろう
自然を殺すことは明日の人類の一人を手に賭けることに等しい
金の力が跡切れ
人々が我に返る
本当に大事な物は何であったか――と……
過去を振り返る時
人はそこに今を知るだろう
未来に思いを馳せる時
それでも人は今を見つめなければならないだろう
過去を知れば今が広がり
未来を見れば今が開かれる
今という時―その残された時は
この世界にとって一条の光とは言えないだろうか
between
傷跡は深すぎる(が故にその傷を)癒すことは叶わない
憎しみは煌々と燃え広がる(が故にその)火を全て許すことは叶わない
貧困は海底よりも深い問題を湛え
環境という地球は既に傷だらけになっている
人類に訪れた平和は
人類が(如何にこの)地球に生存ができるのかという新たな問題を生む
(最早)大昔のように溢れる資源が大地にあり
いくらでも切り倒せる時代は終わろうとしている
一本の木を倒せば
万の虫の命が消え
千の獣鳥が死に
百の捕食者が消え
一人の人間が餓死する(だろう)
自然を殺すことは明日の人類の一人を手にかけるということ)賭けることに等しい)
(金の力が跡切れ
人々が我に返る)
(本当に大事な物は何であったか――と……)
過去を振り返る時
人は(そこに)今を知る(だろう)
未来に思いを馳せる時
(それでも)人は今を見つめなければならない(だろう)
過去を知れば今が広がり
未来を見れば今が開かれる
今という(時―その)残された時間は
この世界にとって一条の光とは言えない(だろう)か
After
傷跡は癒すには深すぎる
憎しみは煌々と燃え広がっている
貧困は海底よりも深い問題を湛え
環境という地球は既に傷だらけになっている
人類に訪れた平和は
人類が地球に生存ができるのかという新たな問題を生む
大昔のように溢れる資源が大地にあり
いくらでも切り倒せる時代は終わろうとしている
一本の木を倒せば 万の虫の命が消え
千の獣鳥が死に 百の捕食者が消え
一人の人間が餓死する
過去を振り返る時
人は今を知る
未来に思いを馳せる時
それでも人は今を見つめなければならない
今という残された時間は
この世界にとって一条の光とは言えないか
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