3 4 詩集 返答詩集 日記詩集 おまけトーク(後悔という人間らしさ)
詩集
「生きていた世界」
世界に放り出された時
何も分からなかった
何を信じればいいのかさえも
痛くて 怖くて 冷たくて
寂しくて 泣くしかなくて
触れたくて
手を伸ばさずにはいられなくて
たとえば草原の柔らかさ
花の葉一枚一枚のきらきらした薫り
風に舞う砂粒 どこまでも広がる世界の全てが
輝いて見えた
地面はこんなにも近くて
空はこんなにも広くて
呼吸はこんなにも精一杯で
上手く動かない手足はもどかしくて
生きることはあまりに大変で
美しい世界が全てだった
返答詩集
「希望を蒔いて 2」
戒めのように体はこの土地に囚われている
身体に流れる血は呪縛のように
時空を超えて鎖のように連なっている
絡まり 結ばれる
誓いのように 償いのような
もがけばもがくほど 自由から離れていく
牢獄から見上げる空は眩しすぎるから
目を瞑り
願うことを止めた
日記詩集
「太陽を探して」
信じた道は険しく
孤独な歩み
誰を信じていいのか分からなくなって
歩む道を見失う
もう止めてしまおうか
何度思っただろう
苦しさの中に 心の奥底に安らぎを探して
迷いの中に 心の彼方に登る太陽を求めて
心に描く
内なる風景
どこか遥かな場所に
登る太陽を見た
道の果てに
眠る月を見た
今歩んでいる道が繋がるように
景色が導くことを信じて
眼には見えない道を
自分にしか見えない先を
信じて 歩いていく
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