それがそこにあるということ「星の歌」12 その1

雲の下から見下ろした世界は
どこまでも続いていて それが全てだと鳥と石は思った

地面に降り立った瞬間
突然だった

石は嘴の先で砕けた
風に塵が運ばれた

鳥は必死に探した 呼びかけた
どこにも見つからなかった

誰も 何も 答えなかった

風が一際強く吹いた
石の声が聞こえた気がした

探して ないて ないて 探した
雨の日も 風の日も 晴れの日も 雪の日も


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