静かな声を持つ者です。 けれど心には、言葉の嵐が吹き荒れる。 日常の小さな瞬間、 誰かが見過ごすその片隅に、 私は詩を見つける。 流れる雲の形に、 過ぎ去る時間の重みを感じ、 揺れる木々の影に、 心の深さを映し出す。 私の詩は、旅人の地図。 行き先を知らないまま、 心の中を歩き続けるあなたに、 小さな道標を届けたい。 優しさも、痛みも、 すべてが言葉に変わり、 一行一行が繋がるとき、 そこに生まれるのは、 私の声。あなたの声。 詩を書くことは、自分を知ること。 詩を読
静かな夜、街の喧騒が遠くなる中で、 星たちが空を支配する瞬間が訪れる。 小さな光が、果てしない宇宙の暗闇に浮かび、 人知れず地上の願いを受け止める。 私は星と語り合う。 言葉を持たない彼らは、ただ黙って聞いてくれる。 「今日も疲れた」と呟けば、 その微かな瞬きが「それでも生きて」と囁くようだ。 星の光は遠い過去からの贈り物。 私が見ているその輝きは、 遥か昔に生まれ、長い旅を経てここに届いたものだ。 その不屈の光が、私の迷いを吹き飛ばす。 願いを込めた祈りは、 誰かの心
草原に吹く風が、そっと耳元で囁く。 「見えないものこそ、最も大切なものだ」と。 目に映る鳥たちの翼の影は、 私たちの心にも隠された翼がある証。 大地に縛られた足元、 一歩進むことすら怖い時もある。 けれど胸の奥で微かに羽ばたく何か、 それが見えない翼の存在を教えてくれる。 飛ぶ勇気は誰の心にもある。 目には見えないけれど、 風を感じ、空を信じるその気持ちが翼を広げる。 高く飛べなくてもいい、 小さくても羽ばたけば、新しい景色が見える。 信じてほしい、君の翼を。 それは必
雨に濡れた街角の灯、 それはただの光ではない。 誰かの手が守り続けた温もり、 冷たい風に抗う、たったひとつの希望。 遠い昔、消えかけた灯があった。 それでも、誰かの願いがその炎を守り抜いた。 手を差し伸べた人の指先に、 微かな熱が、未来への力を伝えた。 心にも灯がある。 見えないけれど、確かに燃える小さな炎。 雨に打たれても、風に揺れても、 それを守る手があれば消えない。 君の心に灯るその光、 いつか誰かの道を照らすだろう。 だから大切にしてほしい、 たとえ今は孤独な夜
見上げれば空は灰色に滲み、 揺れる影が刻む古時計のリズム。 夢を掬い上げる手のひらは、 指の隙間から時を零す。 もしも時間が逆さに流れたら、 過去の悲しみは喜びへと還るだろうか。 それとも、この涙はそのまま、 消えゆく砂のように風に溶けるのか。 君の声が響く、 今も心の底でさざ波を立てて。 流れる時よ、止まれ。 この瞬間を、永遠の詩に変えるために。