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お弁当を作ることは、明日に希望を抱くことなのかもしれない
大学四年生の後期になって、お弁当を作り始めた。今頃かと自分でも思ってしまうが、今がちょうどいいタイミングだったのだ。今までは、学食か購買で買って食べていた私が、今になってお弁当を作ろうと思った理由はいくつかある。
まず一つは、自分で作った方が安く済むということ。学食や購買のものは決して安くはない。これでこの値段するのか…、と買うのを躊躇してしまうことが多々ある。それに学食のご飯は、あまり自分の慣れていない味がして、特別美味しいわけでもない。(学食のおばちゃん達ごめんなさい…でも感謝はしています。) だから、自分で作る方が経済的にも満足度的にもいい気がしたのだ。
もう一つの理由は、今月から始まって見始めたドラマ「高杉さんち家のおべんとう(毎週水曜24:29~放送)」の影響で、自分もお弁当を作りたくなった。正直、これが一番の動機かもしれない。私はNEWSが好きで、そのメンバーの小山くんが主演だから見始めた。1番の推しは増田くんだけど、いつの間にか箱推しになってしまったため、メンバー全員好きだし、推している。私は何かに一度ハマると、とことんハマるタイプで、推しができれば推しのことをとことん知りたくなってしまう。だからドラマはもちろん観るし、推しがすすめることはやってみるし、どんどん自分の興味が広がっていって楽しい。お弁当に話を戻すと、今回も推しのおかげで、お弁当を作るという、今まで面倒くさがっていてできなかったことへのハードルを軽々飛び越えることができた。
お弁当を作り始めたもう一つの理由は、最近学校で友達とお昼を食べることがなくなったからかもしれない。というのは、4年生の友達はほとんど授業をもう取っていないし、学校に毎日来るわけでもない。だから、今までは一緒にお昼を食べていたけど、最近はそういうことがなくなった。自分1人なら、好きなタイミングで好きな場所で食べられるから、お弁当でも問題ない。もし友達と一緒なら、自分だけお弁当というのが何だか気まずく思ってしまう。誰にも見られないから、変に上手く作ろうとしなくていいし、気が楽だ。
後の理由は、社会人になったときのためだ。来年から社会人で、きっと初めはお金もないだろうから、少しでも節約できるように今からお弁当作りに慣れておいた方がいいと思った。一人暮らしで毎日お弁当を作っている姿にちょっと憧れもある。
そんなこんなで、お弁当を作るようになったわけだが、思ったよりも面倒臭くないというか、むしろ楽しい。明日食べるお弁当を考えるだけでワクワクするし、作っていると明日の自分に優しくなれる気がして、温かい気持ちになる。美味しいといいな〜、そんな願いを込めて作るお弁当には、自分への愛情が注がれている。こういう愛情は、誰かに向けて注ぐもののように思ってしまうが、自分で自分に愛情を注いだってもちろんいいと思う。それは決して寂しいことではなく、自分で自分を大切にして幸せにできるということは素敵なことだと私は思う。
お弁当を作りながら、明日が少し楽しみになった。新しい服を買って、明日はどれを着ていこうかな〜、と想像しているときの感覚に似ている。私にとって、明日が楽しみであるということはとても幸せなことだ。いつも反対のことの方が多いから。明日が怖くて、逃げたくて、朝が来るのが憂鬱で…そんな日々に慣れてしまいそうになるが、まだ楽しみな明日をつくることを捨てたくはない。明日が楽しみな方がずっといい。お弁当を作ることは、そんな明日を楽しみにさせてくれる、希望を抱かせてくれる、そんな気がする。続けられるかは分からないが、少しでも続けられたらと思う。お弁当を作ることを、明日に希望を抱くことを。