年金、大丈夫!?②
年金が本当に大丈夫なのか。それは実際にバランスシートを見ればわかります。バランスシートは財務諸表の一つで、左が「資産」で右が「負債」を示します。本来、バランスシートはある時点の財務状況を示すため、普通にどこかの時点を切り取っただけでは、年金の全体像が見えません。年金の「資産」となる保険料も、「負債」となる給付金も無限に続くからです。しかし、将来的な収入や支出を現在価値に置き換えると、遠い将来のものは小さくなり、計算が可能になります。そうやって計算したものが下記です。
〇資産
将来保険料 1,470兆円
国庫負担 390兆円
積立金 170兆円
合計 2,030兆円
〇負債
年金債務 2,030兆円
資産と負債が一致し債務超過はありません。
しかし、年金は積立不足と言われる場合があります。それは、どこか一時点で区切って見ているからです。今の年金制度がはじまった頃、既に現役を引退して保険料を一度も納めたことのない人についても、年金を支払った経緯があり、その分が債務超過としてあらわれるのです。当然、それらを考慮した制度設計になっているため、将来的には債務超過はないように調整されています。
【参考図書】「年金問題」は嘘ばかり
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