世界遺産の島を旅する
長崎県佐世保市。
九十九島に浮かぶ「黒島」は
世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一部であり
祈りの島として知られている。
国の重要文化財でもある「黒島天主堂」は島のシンボルであり、今も祈りの中心である。
島に足を踏み入れるとそこには、ゆったりとした時間が流れる。
人々の暮らしもとても穏やかだ。
島の旅館でいただく「島飯」は、この島の人々の精一杯のもてなしが詰まった一品だ。新鮮な海の幸、島の赤土で育った野菜。どれも優しい味でありながら力強い。
名物のふくれまんじゅうをおばあとつくる。笑顔が溢れるあたたかい時間が流れる。昔ながらの方法で蒸しあげるまんじゅうは素朴ながら味わい深い。
島のいたるところで、美しい花を見かける。旅人をもてなすために育てているそうだ。
迫害を逃れて流れ着いた潜伏キリシタンを
そっと受け入れた「黒島」は
日常に疲れたわたしたちをそっと受け入れてくれる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?