供する甘夏
甘夏の外皮に包丁でぐるりと切り込みをいれ、指をすべりこませるようにしてぐぐっ、と力をこめる。めりめりめり。
すると中から、白く毛羽立った薄皮に包まれた球体があらわれる。
ぼんやりと三等分にし、夫には薄皮のままぽんと手渡す。わたしは娘の分の薄皮をむきはじめる。
ここから先は
1,901字
どうでもいいことをすごくしんけんに書いています。
とるにたらない話をしよう
¥400 / 月
<※2020年7月末で廃刊予定です。月末までは更新継続中!>熱くも冷たくもない常温の日常エッセイを書いています。気持ちが疲れているときにも…
自作の本づくりなど、これからの創作活動の資金にさせていただきます。ありがとうございます。