さあ福岡のクリスマスマーケットを歩こうか #Xmasアドカレnote2019 (11日目)
4年前に関東から福岡へ引越してきて、まず衝撃を受けたことがある。
それがこのクリスマスシーズンの、博多駅前の盛り上がりぶりだ。
新幹線やら在来線やら地下鉄やら、なんでもよいけれど、駅を出たら本気の目の前、徒歩0秒で広がる景色がこうだった。
どん!
どどん!
え? なにこのやる気。
本気だね、これは本気だ。
関東の片田舎でぬくぬくと育ってきたわたしは、”地方”なんて勝手なラベルに油断しかけていたところ、いきなり地方都市の本気を見せつけられて大いにひるんだ。うひゃあ。めっちゃシティじゃん。
若干びくびくしながらイルミネーションの林を抜けてゆくと。
広がっているのは、お洒落な雰囲気がむんむんと充満しているクリスマスマーケット会場。立ち並ぶのは、雑貨やワインのかわいいお店たち。
なにこれ。
博多駅0分の立地で、この空間。
なにこれ。なにここ。なにこの街。
*
さて、わたしがその衝撃を受けてから今年で4年を迎えます。
さすがに4年もあれば、たびたび福岡のクリスマスマーケットにも足を運び、いろいろと地元目線で語れるようになっていることでしょう。
…………。
と言いたいところですが、なんとわたし、何を隠そう引っ越してからこれまで1度もクリスマスマーケットにちゃんと行ったことがありません。
ええ、完全なもぐりです。引っ越してからわりとすぐに絶対安静妊婦になり、そのまま第一子育児期に突入したので、そもそも冬の夜に出歩いた記憶がほとんどありません。
たまに子の通院とかで遅くなったりして夕方くらいに博多駅前を通ることもありはしたんですが、当時は「ああ、今年もやってるんだ……」という遠い目をして、抱っこの限界を迎える前に足早に通り過ぎるのでせいいっぱいでした……。
なんて、なんて、なんてもったいない。
ということでですね。わたしは思いました。
せっかく「#Xmasアドカレnote2019」なんてルミさん発の楽しげな企画に参加させていただくなら、これを機に念願のクリスマスマーケットへ行くしかないんじゃないかと。
というわけで、育児任務にお暇いただく夜ホリデーを夫に申請! ひとりで天神と博多のクリスマスマーケットをはしごしてやろうと決意しました。
☆***☆*
え、ひとりでクリスマスマーケットに乗り込むなんてメンタル強いね、と思った方もいらっしゃいますか。そうですか。
だいじょうぶです。わたしたちライターには便利な特性があります。マインドを取材モードにセットしましょう。「これは取材です」と心のなかで唱えると、たいていのことはひとりでも平気になります。精神安定の強化ため、片手にはカメラを持ちましょう。たとえ技術はなくても、それっぽいカメラを持つと周囲へのアピールにも効果的です。
さて。それじゃ行きましょう。
……の前にちょっと下調べを。
公式HPを見てみたら、2019年の福岡クリスマスマーケットは博多1会場、天神3会場(市役所前広場、エルガーラ・パサージュ広場、イムズ前)の合計4会場で開催されているようです。天神3会場はわりと近接しているので、そっちは一度に足を伸ばしてみようかな、なんて考えます。
ちなみにちょっと脱線するんですが、よく外の方に「博多と天神ってどう違うの?」と聞かれるんですね。
なので、福岡になじみのない方用に少しだけご説明を。あくまでわたしの印象でいうなら、博多がわりと出張の拠点になるビジネスの中心で、天神は若者・商業の中心な感じがします。
でもちょっとおもしろいなと思っているのが、天神の中には、東京なら点在しているような要素が、エリアごとにぎゅっと詰まっているような印象があるんですよ。歩いているうちに雰囲気が次々と変わってくというか。
天神を歩いていると、「あーここは若者向けのお店集まってて新宿・渋谷っぽいな!」とか、ちょっと裏通り入ると「えっ?裏原宿?」みたいなところに迷い込んだりとか、表通りに出るとブランド店がずらり並んでて「銀座っぽいなー」とか。はたまたビル地下の食堂街に入ると「ああ、こりゃ懐かしき新橋感!」とか思います。つまり歩くだけで東京23区が味わえる街、天神。ぎゅっと濃縮されてます(※すべて主観によるつぶやきなので、事実は自分で歩いてたしかめてください)。
そうやって細かく見ていくといろいろあるんですが、わかりやすく極端にしてわたし基準で言うならば。
新宿・渋谷・原宿や、東京駅八重洲方面っぽい要素が混在しているのが天神なら、博多はどちらかというと東京駅の丸の内方面な雰囲気。全体的にきらきらしてる。洗練されてる。出張で訪れるひとも多いから観光慣れしている。OLさんが似合う。2016年4月には博多駅直結でKITTE(博多マルイ)とかできまして、なおさらその感が高まった、と個人的には思ってます。
ねえ、なんの話でしたっけ。
クリスマスマーケットですよ。
いや、この「街の雰囲気」の話もですね、一応しておきたかったんです。
おそらく、あとで「あー」ってなっていただけるかと思いますので、なんとなくでも2つの街の雰囲気、覚えておいてくださいね。わりと大衆的でいろんな要素が混在した天神と、スタイリッシュに洗練された博多(あくまでわたしの印象です)。
☆***☆*
ところで、脱線ついでにもうちょっと脱線すると、博多のクリスマスマーケットは今年で7年目、天神は5年目を迎えるそうです。
福岡市長と、クリスマスマーケットの実行委員長が対談とかしていますね。
けっこうおもしろかった。せっかくなので一部だけ引用を。
高島:実は、市長になって間もない頃、街路樹にイルミネーションを飾る期間に規制があることを知り、長期間飾ることができるよう規制緩和を行いました。それが「光の環」が広がるきっかけになっていたのならとてもうれしいです。天神の会場になっている市役所前の広場も、芝生の上でハトが昼寝をしているのを見て、「街のど真ん中であるこの価値ある場所を全く使っていない」と痛感し、民間に貸し出すことにしたんです。行政にも一定の収入があり、市民は新たな街のにぎわいの場で楽しめるという三方良しとなるルールを作り出すことができました。
佐伯:海外のクリスマスマーケットを実際に見に行ってきたのですが、市役所の前には必ず大きな広場があり、大きいところは300店舗ものヒュッテ(仮屋)が立ち並んでいるのを目にしました。同じように福岡でも、駅前や市役所前など一等地でやらせていただけているのはありがたい。これも行政の協力のおかげだと思っています。
(出所:福岡クリスマスマーケット公式HP内「スペシャル対談」より)
そう、立地! ほんとこれは特徴的だし、大きい気がします。
博多駅前0分のあの立地とか、あと、市役所前の広場とか。
そういう街の象徴的な一等地で、堂々といろんなイベントが開催されているのって印象的です。市役所前広場は、わりといろんなシーズン、週末に行くと何かしらのイベントをやっていることが多いイメージ。
そういえば福岡に来てから、ちょいちょい外国と日本の融合っぽいところあるなあ、と感じることがあります。
電車よりもバスの交通網が発達していて、ひとつのバス停にものすごい量かついろんなルートのバスが来るので、バス待ちでは並ばない、とか。
ほかにも都市計画系の仕事をしている友人が言っていて印象的だったのが、「福岡のまちはヨーロッパのまちの構造に似ている」ということ。
その友人はヨーロッパに留学経験もあるのですが、彼女曰く「ヨーロッパの国ではまちの中心に広場があって、そこを起点に人が動いて、まちができている」そうで、福岡もその点が似ているのだそう。上の対談の引用部分で、佐伯さんも近いことをおっしゃっていて、なるほどなあやっぱりそうなんだなあ、と思った次第です。
☆***☆*
さて存分に脱線して、そろそろ読む方が半分くらいに減ったところで、ついに本題へ入りますよ。
ここまで読みすすめてくださった方へのボーナスステージです。
もうあとは、ただ福岡のクリスマスマーケットの雰囲気を写真メインでお届けしてゆくだけなので、お好きな飲み物片手にさらさら〜っと、楽しんでいっていただければ。
では行きましょう。
まずは天神会場から。
というのもわたし、博多駅前は何度も通りかかって雰囲気を知っているのですが、天神会場って駅から5分ほど歩くので、これまで見かけたことがなかったんです。なんなら調べるまで、天神でもクリスマスマーケットをやっている、って気づいてすらいなかった。
だから夕方のまだ元気なうちに、雰囲気のわからない天神会場から行ってみます。まあきっと、博多駅前みたいにお洒落な感じは一緒なんだろうな?
Let's go...!
☆***☆*
お守りのようにカメラを持ち、メインの市役所前広場へと近づきます。
だいじょうぶ。こわくない、こわくない。
あっ、見えてきた。ちなみに、まうしろのでっかい建物が市役所です。
テント状のイルミネーション、がんばってますね。
ところでこのときはまだ遠くて、わたしは天神会場の雰囲気をあまり察知していませんでした。あーイルミネーション、きれいね、くらいなもんで。
でも近づいて、びっくりしました。
いや、正確にいうと、ぎょっとしました。
いいですか。歩みをすすめてゆきますよ。
入り口を抜けると……。
ホッホッホッ!
フォッ、フォッ、フォッ!
ちょっと待って?
サンタが過ぎる。
しかもリアルサンタ。
後ろも含めて、何人いらっしゃるんですか……。
サンタが……サンタが……。サンタが過ぎる……。
博多駅前のあのスタイリッシュな雰囲気をぼんやりと想像していたものだから、突然目に飛び込んできたサンタの群れにまったく気持ちがついていかないわたし。
完全にサンタパニックです。
さすが文化融合のまち、天神。クリスマスマーケットに関しても独自の雰囲気が練り上げられているとは……不覚でした。動悸がおさまりません。
とりあえず気持ちを落ち着けようと、会場を歩きながら、立ち並ぶヒュッテ(小屋型のお店)をのぞいてみます。
こういうマシュマロとか見ていたら。
なんとなく、遅ればせながらわたしにも天神会場の雰囲気がつかめてきました。ファミリーフレンドリーで、早い時間なら子連れでも楽しめそう。サンタの群れも、その路線なら俄然受け入れられる。
実際お子さん連れてこられているかたもちらほら。もちろん女性同士とか、カップルもたくさん。ひとりで写真を撮りにきたり、飲んでいるひともいたので、意外と全然アウェイ感はありません(がっかりですか?)。
そんなふうに場の考察をすることで無理やり自分の心を落ち着けようとしていましたが、実際は予想外のサンタパニックの余韻をだいぶ引きずっていたのはここだけの話です。
何かを食べようか、とヒュッテをのぞいてみるものの、頭の中ではずっと「サンタが過ぎる…サンタが過ぎる……」とぐるぐるしていて、それどころではありませんでした。
いや、でも、こどもを連れてきたらめっちゃ喜ぶと思うから、今度はこどもと来よう。娘がいればこのサンタの群れにめっちゃ歓喜できる自信がある。
というわけで個人的にはなんだか落ち着かず、飲んだり食べたりは博多にしよう、と思ってそそくさと会場をあとにします。
会場の外で写真を撮っていたら、中から出てきた若い女の子二人組が、「よし、今年のクリスマス完了!」「ね、完了した!」って笑いあいながら帰ってゆきまして、なんだかすごく気持ちがわかりました。
おばちゃんももう、サンタでおなかいっぱい過ぎる。クリスマス摂取過多。
☆***☆*
すでにサンタでおなかはいっぱいなんですが、せっかく近くなので、天神の残り2会場もちらっとだけ、のぞいてゆくとしましょう。
エルガーラ・パサージュ広場。
この通りはね、小さいけれどなんかいつもお洒落な通り。ヒュッテが並ぶとさらにまた、大人っぽい雰囲気になっていて素敵ですね。
やっぱり市役所前のサンタの群れとはちが……
……ん?
ホッ、ホッ、ホッ! また会えたね!
やっぱりサンタは欠かせないようです。こちらのポストは、サンタへ手紙を届けるメールボックス。
でも。さすがのわたしも、だんだんリアルサンタを見慣れてきましたよ。
この、両手「ぎゅっ」てして無邪気に話しかけてくれる感じのサンタさん、けっこう愛せる。じゃんけんの直前か何かでしょうか。
さて、今年初だというイムズ前会場は、こじんまり。
あ、イムズっていうのはショッピング施設などの入ったビルです。下の写真だと、向かって左背面のベージュの壁がそのビル。
ちなみに写真向かって右奥に見えるのが、さきほどの市役所前会場です。
イムズのほうが駅前だから、イムズ会場が、駅からメイン会場(市役所前)へ向かう導線のようになっている感じかしら。
……ということは。
ここにもやっぱり、いらっしゃいますかね。
ほら。
オホホホホ!
もうだいじょうぶ。ワタシ、オドロカナイ。
おつかれさまです、サンタさん。
わたしもあと30年若ければ、もっとあなたたちと全身全霊でぶつかって笑いあえたのに。今度来るときは、我が家いちばんの若者を連れてくるね。待っててね。
おとなになってしまったわたしは、心の平穏を求めて、博多へ向かいます。
☆***☆*
天神から博多までは、地下鉄で6分ほど。
ほんと、福岡はコンパクトシティとよく言われますけど、ぽっと出で来ても回りやすい街です。
そして、博多駅の博多口を出たら、もう目の前にこの光景(復習)。
いぇーい! やっぱりこっちだ! おとなになってしまったわたしが、ひとりでも楽しめるのは、こっちだよ。サンタ、いないよ。
落・ち・着・く!
そして新幹線のとまる博多駅は、観光や出張の方も多いので、ひとりでも断然立ち寄りやすい雰囲気です。ひとり旅してるんで、みたいな顔をしていれば何も気になりません。場所も「ど駅前」だし、開けている。オープン。
ヒュッテを回りながらふらふらしていたら、スパイスのいい香りがしてきて吸い寄せられました。のぞいてみると、お店のひとが大きなお鍋であたためたグリューワイン(ホットワイン)をサーブしているもよう。
そう、「限定マグカップでグリューワインを飲む」というのは、どうやら福岡クリスマスマーケットの定番らしいです。本場ドイツの定番にのっとった形ですね。
ちなみに福岡クリスマスマーケットでも、マグカップのデザインは年ごとにも違うし、同じ年でも会場ごとに限定マグカップの柄も違います。
事前に公式HPで今年のマグカップ柄をチェックしていたわたしは、マグ入りグリューワインを買うならば博多会場だと心に決めていました。
とりあえず、どこからもお金は出ていないけれど、本日のマインドセットは「これは取材です」なので、いつもならためらったあげくに結局買わないであろうマグ入りグリューワイン(1000円)を迷わず購入。
ちなみにマグを持ってゆけば、おかわりは700円です。使い捨てコップじゃないのっていろいろと気分がよくていいですよね。
はい、2019年の博多会場のマグはこんな感じだよ。
このグリューワインが、まあもう、非常にもうね。
美味でした。
ほんのり甘くて、シナモンとかいろんなスパイスがきつすぎず、かといって微かすぎず、ほどよーく溶け込んでいて。温度もちょうどよくて、冷え込んだ冬の夜に屋外で飲むのにこれ以上のお酒って世の中に存在するんだろうか、と思ったよね。あー、書いてたらもう一杯飲みたくなる。
もうなんていうか、こんな感じのお味です(↓)。
☆***☆*
そうしてグリューワインを飲んでいるとですね。
食べたくなってくるわけですよ。
肉が。
実は、来る前から「せっかくなら食べてみたいなあ」と思っていたものがありました。それが、名物のぐるぐるソーセージ。
見ると、会場のあちらこちらで、すでにいろんなひとが食べています。みんな食べてると食べたくなっちゃうの。日本人だから。
ヒュッテの中に、販売しているお店を発見。近寄って値段を見ると、ぐるぐるソーセージ、ひとつ1300円なり。
ぬおう。1300円。2人でシェアとかならまだしも、わたしひとりで、ひたすらソーセージに、1300円……。ぐぐぐ……。
よっぽど隣のお店でポテト500円を買おうかと悩みましたが、本日の初心「これは取材です」に立ち返ると迷いはすうと消え。クリスマスマーケットに初めて来たなら、やっぱりホットワインにぐるぐるソーセージでしょう。
通ぶるまでもない、わたしは初心者なのだから、堂々と王道をゆく!
すがすがしい気持ちになって、ぐるぐるソーセージ(1300円)を購入です。
☆***☆*
そのころ、ちょうどステージでは歌のステージが。
このときは「DIVINE」という女性2人のソプラノユニットの方々が歌っていました。本場イタリア仕込みということで、会場にひびきわたる迫力の美声。空気がびりびりふるえてた。
こういう本格的なステージにふらっと触れられるのって、お祭り感あって嬉しいなあ。しかもそれが駅前だから、通りがかりのひともふと立ち止まって聞いていたり。ほんとうに、この立地は大きいと思います。
わたしはそんな本格的なカンツォーネを聴きながら、ものすごい勢いで、ぐるぐるソーセージを食べます。グリューワインに合って、おいしいよ。
ちなみに、隣の座席では二人組がぐるぐるソーセージをシェアしていて、ちょこちょこと優雅につまんでいました。
それが正しい楽しみ方だろうとは感じていましたが、パートナーがいないのだからしかたありません。本日の心意気は取材なので、いまさら動じることもありません。もくもくとソーセージを口へ運びつづけるのみです。
さすがに残り1/3ほどでおなかがいっぱいになってきましたが、ホットワインを飲むとあら不思議、口がすっきりしてまた美味しく食べられちゃう。それでもさすがにラストは結構がんばりました。
強がったけれど、やっぱりぐるぐるソーセージに関しては、だれかとシェアするのが一番幸福度が高いと思いますね。はい。
あとで調べてみたら、公式HPの中に”約2メートルの長さをトルネード状に巻いたぐるぐるソーセージ”という記述があって度肝を抜かれました。
わたしの中に約2メートルのソーセージが吸い込まれていったのかと思うとおそろしいので、あまり考えないようにします。
☆***☆*
ぐるぐるソーセージと格闘しているうちにステージが変わり、「Dee&Christina」という2人組のパワフルなステージに。
司会の方が「福岡のクリスマスマーケットには毎年来ていただいている、おなじみの……」と紹介していたとおり、客席の常連さんと思われる方とステージ上からやりとりするなども見られて、自由気ままなゆるさがよかったです。
知り合いらしき、6歳くらいかなぁと思われるキッズたち4人が客席の前列で最初っからノリノリでリズムを刻みながら踊っていて、結局最終的にはステージにあがって“All I Want For Christmas Is You“をみんなで歌い踊っていたりして。振り付けがちゃんとしていたから、事前に準備していたのだろうなとは思いつつ。でも会場と距離が近いステージは楽しいなあとか。
さらに言うと、途中で制服姿の男子中高校生2人組が「いぇーい」みたいな軽いノリでステージに近づいた結果、Christinaにうながされ、最終的にはステージにあがって即興で一緒に踊っていました。こっちはほんとうになんの仕込みもなかった感じ。男子学生さん、若干照れながら、それでも勢いで適当に踊ってたのがまたリアルでよかったです。
なんだか紛れもなく都会なんだけど、地方都市ならではの敷居の低さがあって、とってもあったかいなあ、と思いました。
わたしはミネストローネを飲みながら、ぐふぐふ笑ってそれを見ていた。
あれだけソーセージ食べてまだ食うのかって?
いや、なんか野菜不足の罪悪感を補いたかったんだ。あとね、パン付きで500円っていう、イベント内としてはかなりのお手頃価格だったの。ちゃんと野菜ごろごろ入ってて、おいしかったよ。
ミネストローネ(パン付き)500円。
☆***☆*
ところでヒュッテの様子とかあんまりご紹介できてないですが、雑貨を売っているお店があったり、瓶を活用したお洒落な照明カバーを売っているお店があったり、食べものもステーキとかパスタとか、ホットウイスキーを売っているところがあったり、のぞいてみるだけでもたのしかった。
ほんと、なんどもいうけど駅前なもんで、クリスマスマーケット目的でこなくても、みち行くひとが気付けるし、立ち寄れるのがいいよなあと。
それこそ抱っこ紐で赤ちゃん抱えて足早に通り過ぎていたころだって、「ああ、ことしもクリスマスかぁ。やってるなあ、いいなぁ」って、目の端でとらえて季節感は味わわせてもらっていたし。
能動的に行かなくても楽しめるって、貴重なことですよね。
みんなのものだよ、さあどうぞ、って言ってもらえてるみたいで。
☆***☆*
はい。というわけで福岡のクリスマスマーケットを歩いた記録でした。
ちょっとでも雰囲気、伝わったでしょうか。
というか、わたしも関東生まれ関東育ちなのですけれども、そういう中にいると地方都市のあたりまえ、ってなかなか、知らなかったりするんですよね。同じ日本なのに、関東だけがほぼすべてと思っているというか。これで十分と思っているというか。そんなことまったくないのにね。
12月のいま、まさにいま、福岡ではこんな空気が流れてますよーっていう感覚が、届いたならうれしいです。ついでにいうと、みなさんのところではどんな空気が流れてるんですかーってのも、興味あります。日本のいろんな場所のこと、まだまだ全然知らない自覚があるので。
えー、8000字ゆうに越えてますけど、ここまで読んでくださった方、はたしていらっしゃるんでしょうか。
もしいらしたら、いつか福岡のクリスマスマーケットで一緒にグリューワインで乾杯したいです。ぐるぐるソーセージ、お願いだから一緒に食べて。
以上、心意気だけは取材の現場からお届けしました。
☆***☆*
さて、明日はだれでしょう?
“ホッホッホッ”。
ん? サンタか?
“ホッ、ホッ、ホー、ホー、ホー”。
サンタじゃない。夜行性のあの鳥だ。
でも、サンタの格好もとってもよく似合いそうだし、頼んだらホッホッホッ、ってやさしく笑ってくれそうなあの方です。お楽しみに。
#Xmasアドカレnote2019 のマガジンはこちらから。
ちなみに前日は、クニ∞∞ミユキさんのこちらのnoteでした。
ミユキさん、ちょっと待って突っ込みどころが多すぎてどこから突っ込んだらいいかわからないけど、ずうっとニヤニヤしながら読みました。「ひとの業の強さよ…」のくだりにね、なんかすごく納得したよね。先輩主婦の貫禄たるや。丸鶏、わたしもいつか焼けるのでしょうか(たぶんむり)。
ではでは、各地でよいクリスマスを。
(おわり)
P.S.おいぽこねん、なんかキャラ崩壊してるやん。あんたエッセイはどうしたよ、という方がいらしたら、去年書いたほこっと系のこちらをどうぞ。