全盲の私が出産場所選びで考えたこと
目が見えても見えなくても、我が子をどこで産むか、というのは大きな問題だと思う。
私の理想は、助産院だった。
理由は、
私自身の産む力と、赤ちゃんの生まれてくる力を最大限活かして出産したかったから。
それと、自分が子育てするときの方法を一緒に考えてくれそうだと思ったから。
夫は、家族みんなで迎えられるのもいいよね、と言ってた。
でも…
現実問題、私たちが考えたことは、
・自力で通えるところ
・人手が足りているところ
の2つ。
1つ目については、
地方都市では、基本、車社会。
そもそも自力で通える選択肢は個人病院1つと大きめの病院1つの2つだけだった。
というか、分娩できる病院がめちゃ少ない!
2つ目について。
個人病院ではスタッフがみんな忙しくて、赤ちゃんのお世話についてじっくり教えてもらったり、自分のペースでやってみることができないだろうと判断。
全盲の私たちはどうしても見える人より何かをマスターするのに時間がかかったり工夫が必要だったりするからね。
全盲やロービジョンの先輩ママさんたちも、個人病院だとしっかり教えてもらえなかったり、聞きたいことがあっても聞きづらい雰囲気だったと言ってる人が多かったし。
その意味でも、助産院は有力な選択肢だった。
ある程度大きな病院だと、助産師さんが何人もいて、もしかして自分のペースで教えてもらえるかも?
と期待してた。
ちなみに、よく言う、
「大きい病院の方が何かあったときも安心」という理由はピンとこなかった。
結局、「昨日まで感じていた胎動を感じない」という「重大事件」があっても「すぐきてください」とも言ってもらえなかったので、
これを理由に病院を選ばなくてよかったと思ってる。
と、もともと少ない選択肢を吟味した結果、
一番通いやすくて、近所の人たちの評判もよかった、色々な科がある病院に決めました。
「決めたはいいけど…」いろいろあった話は次回。
障害者が子どもを望むなんて、社会ではまだ受け入れられてないんでしょうか…?