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パートナーが出産するあなたへ③|妊娠後期編




1.はじめに

これは、私が病院で勤務していた時代に見聞きしたこと、感じたことを基に作成したものです。
300人のご夫婦を対象にアンケートをとり、
看護研究を行った結果も交えてお話していきます。
また、「パートナーが」と記しているのは、
『あなた』がパートナーにとってどんな立場でも、
『あなた』自身がどんなセクシュアリティでも、
出産に臨む姿勢に変わりはないから
です。

ぜひ、①、②からお読みください。


2.妊娠後期にしてほしいこと


妊娠後期とは、28週0日~41週6日までをさします。
いよいよ出産が近づいてきて、わくわく楽しみな反面、
「ちゃんと産めるかな?」「育児頑張れるかな?」と不安も抱える時期です。
より、あなたのサポートが必要になってきます。


●ふたりで話す時間を”もっと”つくる


①②でもお伝えしましたが、
ふたりで話す時間は”必須”です。
前述したように、あなたのパートナーは毎日心をアップダウンさせています。
その想いに寄り添いましょう。

この頃になると、妊婦健診は隔週、36週以降は毎週になります。
赤ちゃんも今までとは比べ物にならないほど どんどんと成長していきます。
忙しくても、せめて健診の日くらいは、
「ふたりで話す時間」を大切にしてほしいです。

●学級に参加する

これも前回お伝えしました。
お忙しいのは重々承知ですが、たった1~2時間の学級です。
パートナーが望んでいるなら、ぜひ1度参加していただきたい。
個人的には、後期の学級が一番大事だと思っています。
理由は簡単。
『あなた』にとって一番具体的で、一番聴きたい”出産”の話をしてくれるからです。
妊娠は、期間も長く、妊婦さんにとっては日常でも、あなたは体感できない分どこか掴みづらい部分が多いはず。
でも、出産となると、長くても約3日間。
そのくらいであれば、体感できなくても意識を集中することはできるでしょう。
立ち会い出産なら、尚更。
個人的には、産院によって出産の方法、育児方針が違うので、後期に限っては市町村ではなく産院の学級をおすすめします。


●できるだけ自宅にいる

「赤ちゃんは予定日に生まれてくる」
そう思っていませんか?
いいえ、そうではありません。
正期産と呼ばれる、「この時期ならいつでも生まれていいよ👶」という期間があります。
37週0日~41週6日までの、約5週間です。
長いですよね・・・。
あなたのパートナーは、毎日そわそわしていることでしょう。
また、これより前に生まれることを早産といいます。
日本の早産率は比較的低く、6%程度です。
確率は低いとはいえ、あなたのパートナーにも起こるかもしれません。
私も、たくさんの早産をこの目で見てきました。
だから。
妊娠後期はできるだけ自宅にいることをおすすめします。
・出血した
・おなかが張る、痛い 等

なにかとイレギュラーで受診する機会は増えます。
そんなとき、パートナーは一人では心細いでしょう。
正直個人的には、妊娠後期に飲みに出掛けるなんて言語道断!とまで思っています。
とはいえ、おふたりの意思が大切なので、
私の意見はポイっとしていただいて💨
・お酒はできるだけ控える
・電話にはいつでも出られるようにしておく
・できるだけ自宅から近い場所に出掛ける

このあたりだけでも、参考にしてくれたら嬉しいです。

3.番外編:妊娠中の旅行

妊娠中の旅行は、たびたび話題にあがりますよね。
『マタタビ』なんて言葉もあるくらいです。
(マタニティ×旅)

「旅行にいってもいいですか?」
医療従事者ならだれでも、答えは基本的に「自己責任でお願いします」というでしょう。

私がお答えするときも同じです。
でも、助言はできます。
もし行くなら、
★車で1~2時間の距離で
★必ず母子手帳を持って
★旅行先の救急病院を調べた上で

とお伝えします。
また、行き先が温泉の場合は、客室風呂付か、貸切風呂のあるところがおすすめです。
大浴場ではなにかあったとき、大事になってしまいますからね。

また、「車で」というのも賛否あります。
車だと、夜間でも移動ができるメリットがある反面、渋滞に巻き込まれるなどすぐに途中下車できないデメリットもあります。
よくよく検討していただくことをおすすめします。


いかがでしたでしょうか。
次回はいよいよ、出産編です!
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