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市村正親さんのエネルギー

仕事が終わったら、今日はnote《『舞いあがれ』に見るキャリア形成》を書こうと思っていた。

しかし、お昼休みにふと見たYahoo!ニュースで、舞ちゃんちに大変なことが起きたことを知った。
今朝に限って、最後の5分を見ていなかったのだ。

午後の仕事をガーッと済ませると、寄り道しないで帰宅することにした。

大変なことが起きたと言っても、ドラマの中。
自分とは関係のない架空の世界よ?
でも、なんだかもう岩倉家は身内同然なのだ。
その身内の一大事を放っておけず、帰宅してすぐNHK+『舞いあがれ』を見た。

まさかの事態。
続く“あさ受け”の鈴木菜穂子アナと同じ、涙…。


しかし!
「あさイチ」プレミアムトークに市村正親さん登場で、一気に空気が変わる。
あの方のエネルギーを数値化できるなら面白いのに。
他の人にはない、何かすごい力を持っていそうだ。


市村さんの舞台は『ラ・カージュ・オ・フォール』をよく覚えている。
たくさん笑った後に、ふと見せる寂しそうな姿が切なくて、素晴らしい舞台だった。

そして、講演会にも行った。

舞台も良かったけれど、あれは何年経っても忘れられない講演だ。

なにしろ講演されなかったから。
本体の講演をしないまま、「ハイ!質疑応答から始めます」って。
ポカーンだった。

しかし熱烈なファンはそれをご存じで、まるで小学3年生くらいの教室みたいに、ほとんどの人がハイ!ハイ!ハイ! 当ててくれーと手を挙げていた。

いい質問だと話は長くなるし、しょうもない話だとスパッと一言の回答で済む、奇想天外爆笑の時間だった。
話しながら客席の間を歩いて、すぐ近くまで来てくださる。
サービス精神旺盛で、楽しんで欲しいという気持ちが溢れていた。

今日のあさイチで山崎育三郎さんが、起きてる間ずっとエネルギーを出していて、まるで赤ちゃんのようだと言っていた。

そんな市村正親さんのトークを聞いているうちに、朝ドラの涙はすっかり乾いていた。

市村正親さんがご両親から受け取った言葉が心に残る。

お母様からは、
待ってちゃだめだ。自分から出ていかないと。
そんな言葉だったと思う。
受け身でいちゃ、何も向こうからやってこないよということなのだろう。

そしてお父様からは、
常に飢えていろよ、と。
飢えていれば吸収するからと、それが一生の言葉になったと市村さん。

ストイックにウォーミングアップをする様子に、プロの姿を感じた。
また市村正親さんの舞台が見たくなった。

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御手洗 育/暮らしのエッセイスト
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