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あれは突然に

虫の知らせというか、ウイルスの知らせだったのだろう。

先週、関係する人に、
今週1日休暇を取りたいんです」
「これ(ご自身で)やってください」
と仕事をお願いしていた。
毎度のことながら手応えがなく、頼りになるのは山ガールのF子だけだ。

その日帰宅し、一旦寝て起きるとやっぱりいつもと違う感覚、微熱もある。
こんな急に嫌な感じがするのって、インフルっぽい。
とにかく病院行こう。

そして診察と検査が終わり、駐車場に停めたクルマで待つことにした。

やがて出て来た看護師さんが、半分下げた運転席の窓越しに告げたのは、まさかの

「コロナ出てました」

倦怠感が増してくるなか、看護師さんは続けて
「ゾコーバの処方は希望されますか?」と尋ねた。

なんやったっけ、それ。
インフルでいったらタミフルかリレンザみたいなやつ?
やっぱ飲むなら早い方がいいんだろうな。

副作用など調べようとしたけれど、時間も気力もなく、もうエイヤッで「お願いします」と答えていた。
去年のRSのようにはなりたくなかったから。

そしてその夜にはもうヘロヘロになっていた。
熱にうなされながら(なんだか訳の分からない奇妙な夢ばかり)、目が覚めてメールしているとまた夢の中にいて境目がわからない感じに。

2リットルのミネラルウォーターと薬だけを枕元に置いて寝た。
曜日と時間の感覚もなくなっていたが、それでも意外に早く3日目にはクリアな感じが戻ってきた。

日曜の朝、娘からのビデオ電話が鳴り、元気なP君とおしゃべり。
お互い寝起きのパジャマのままだったけれど、お正月の話をしていたら元気が出てきた。

週末、夫と出かける予定だったイベント、チケット1枚が幻になったのは残念だったけど…。

でも使えないまま終わりそうだった有給休暇が、ここで使えるのはありがたい。

辞令は突然に。
ラブ・ストーリーも突然に。
そして、コロナも突然に来ます。

クリスマスから年末の楽しみな季節、皆様ご自愛を。

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御手洗 育/暮らしのエッセイスト
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