会議をちょっとだけ楽しくする仕組み
こんにちは。スクラムマスターの@junichi_m_です。
スクラムマスターをしているとチームイベントでファシリテーションする機会が多く、とくに「ふりかえり」では流れに合わせてアクティビティを選択します。今回はそんなアクティビティの中から他のミーティングでも活用できるものを紹介しようと思います。
アクティビティを紹介する前に「ふりかえり」の流れを確認します。
ふりかえりは
・ 場を設定する
・ データを収集する
・ アイデアを出す
・ 何をすべきかを決定する
・ ふりかえりを終了する
の5つのフェーズで構成されることが多いです。
この中で他のミーティングでも活かしやすいモノが
・ 場を設定する
・ ふりかえり(ミーティング)を終了する
の2つになると思います。
場を設定する
スクラムイベントに限らず、人が集まって話し合いを目的とするミーティングでは参加者の積極的な発言や、意見交換が大切になります。
しかし、実際に始めてみると発言者に偏りが見られたり、一言も発言しないままミーティングを終えてしまうこともあります。
そこでミーティングの本題に入る前、参加者が話しやすい雰囲気を作ることが重要になります。これが「場を設定する」ことを指します。
場を設定するアクティビティ
チェックイン
参加者が話しやすい雰囲気を作るためのアクティビティです。
シンプルなもので一人一言発言してもらうことで、他のメンバーに自分の話を聞いてもらえたという体験から、ミーティングメンバーの一員として共につくる場へ参画することを期待できます。流行り言葉でいえば、心理的安全性をほんの少し高めることに有用です。
私の場合は目的に応じて質問する内容を変えたりします。
とにかく一言話してほしいとき
・最近ハマっていることは?
・楽しかったことは?
・悲しかったことは?...etc
ちょっとだけミーティングにフォーカスしたいとき
・このミーティングが終わった時どうなっていたい?
・ミーティングで気がかりなことはある?
・いまの気分はどう?...etc
聞いても深く話すわけではなく、うなずく程度なのですがその後のファシリテーションの判断材料に使ったりミーティングのゴールを再定義したほうが良いかを考えるために使っています。
DPA(Design the Partnership Alliance)
すごくオススメなアクティビティです。
そのミーティングの約束を作ります。
約束というのは
・この場をどんな風にしたいのか?
・実現するための具体的なアクションは何をやるのか?
の2つです。
例
・発言しやすい雰囲気にしたい
・発言があったらリアクションする(拍手など)
DPAを設定することでミーティングの方向性に共通認識が生まれ、かつ自分たちでアクションを考えるため積極的に参加しやすくなります。
とくに定例のようなミーティングでは一度決めてしまえば毎回の定例でDPAを見直すというチェックインも良いかもしれません。
ミーティングを終了する
「場を設定する」必要があるように、そのミーティングの場を終わらせることも重要です。
その場を終えるときに、全員が一言ずつ話す時間を作ることで気持ちを切り替えることができたり、ミーティングに対してフィードバックを得られます。
ミーティングを終了するアクティビティ
チェックアウト
チェックインと同様に一人一言発言してもらうことで、終わらせるために気持ちを切り替えます。
こちらも目的に応じて質問する内容を変えるとおもしろいかもしれません。
とにかく一言話してほしいとき
・いまの気分はどう?
・みなさんに一言!!...etc
ちょっとだけミーティングにフォーカスしたいとき
・話し合いの満足度は?
・何か発見はあった??...etc
+/Δ(プラス/デルタ)
フィードバックをもらうアクティビティです。
ミーティングのふりかえりを、継続したい点、カイゼンしたい点でそれぞれ一言もらいます。
+/Δを行うことで、フィードバックを活かして次はより良い話し合いができるための材料とします。
例
+(継続したい点)
・プロジェクト外からファシリテーターを依頼するとスムーズに進むこと
Δ(カイゼンしたい点)
・新しいツールは事前に試してもらうこと
まとめ
今回はふりかえりアクティビティの中から、普段のミーティングでも活用できるモノをいくつか紹介しました。
始めと終わりの5分ずつでも継続していくと、徐々にカイゼンされていくのが実感できてミーティングも楽しくなっていくと思います。
在宅勤務が増えてリモートミーティングが増えるなか
・発言が少ない
・ミーティングが発散しない
・ミーティングがつまらない
などお悩みの方はぜひ導入してみてください。
読んでいただきありがとうございました。