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千駄ヶ谷を歩く ── 鳩森神社の富士塚と将棋会館の道場(街で★深読み)

学生時代の研究室先輩4人が卒業以来集まるので来ないか、と誘われ、上京しました。せっかくなので、そのついでに想い出の地を訪ねてみました。
キャンパス2か所、将棋連盟道場、学生結婚後の2年間を過ごした街、と4か所を訪れましたが、
① 電車に乗って、
➁ 降りて、
➂ 歩く。

この①➁➂を数パターン繰り返しただけなのに、1日が終わってスマホを見ると、

《18,597歩》も歩いてる!

田舎者は、久々に思いましたね。

(東京は、怖ろしいところだ!)

JR飯田橋駅から地下鉄飯田橋駅までの遠い事遠い事!
東京界隈に住んでいた7年間は、毎日これくらい歩いていたのかもしれない。運動過多なのか栄養不足なのか、この時期はやせていたし、江戸時代の《飛脚》のような生活をしていたに違いありません。

キャンパスその1で友人と白い胸の谷間を拝んだ、ありがたーい話は既に書きました。

この後、彼と大学近くの商店街を歩きましたが、印象的だったのは、かつて日本中の学生街で「栄華を極めて」いた、《雀荘じゃんそう》がまったく見当たらないことです。

現代の学生たちは、あのような昭和レトロなアナログゲームではなく、スマホやPCでビデオゲームを楽しんでいるのでしょう。いや、麻雀自体、ネット対戦に移行している、とコメントをいただきましたね。

さて、キャンパスでもうひとり会ったのは、将棋の師匠 ── 私より1歳若いが工学部時代の同級生です。
彼は「将棋好き」が高じたあげく、千駄ヶ谷にある日本将棋連盟の東京将棋会館近くにアパートを借り、ほとんど毎日道場で将棋を指していました。
(それも一因でその後留年し、1学年下に落ちてゆきました……合掌!)
当時、アマチュア三-四段ぐらいでしたね。

私は彼の指導でアマ初段ぐらいまで指せるようになり、連盟の道場でも指したことがあります。

今回彼と会って提案されたのが、
《連盟の道場で将棋を指す》
でした。
「就職してからずっと行ったことがないんだ」
「俺もだよ。鳩森神社にも行ってみたいね」

この友人とは今年になって、ネットで(お前もかい!)対戦しましたが、やはりイマイチ、『将棋指した感』に欠けますな。

JR千駄ヶ谷駅で総武各駅を降り、南西へ歩きます。
「この角にメシ屋があったよな」
「お! 鳩森神社だ! 懐かしい」
道場に行く時はいつも、この境内を通ったものです。

鳩森八幡神社の境内

境内には、棋力(将棋の技術力)向上を祈願する「将棋堂」があり、大山康晴十五世名人揮毫による石碑も建っています。

毎年、祈願祭が催されますが、やはり、コロナで……。

ついでに、境内にある「富士塚」も紹介します。
江戸時代に盛んになった《富士山信仰》のため、各地にミニチュアの富士山が作られました。
鳩森神社の「富士塚」もそのひとつで、都内に現存する富士塚では最古のものだそうです。

鳥居の向こうが標高5-6 mのミニチュア富士山「富士塚」
《登山道》が見えますね!

つまり、モノホンの富士山に登るのはたいへんなので、金を出し合って代わりに行ってもらい(代参)、手近で低い「富士塚」に登ってお参りしたコト、にするわけですな。

しかし、低いからってあなどることなかれ!
登山口があり、七合目には身祿様が安置されている洞窟があり、山頂!には奥宮があります。

千駄ヶ谷富士塚の絵地図!(神社HPより)

この「ミニチュア富士山」というシステムはなかなか愉快かつ合理的かも、と思いましたね。
ドイツ村とかオランダ村なんていうテーマパークもその手の発想でしょうか……。

昔はそのまま将棋会館に抜けられましたが、今は通行止めになっていました。神社境内を単に「近道」として利用する不届き者!がいるのでしょう……。

鳩森八幡神社の隣、将棋会館

さて、日本将棋連盟の本部がある、将棋会館です。
将棋会館は東京と大阪(関西将棋会館)にあり、藤井聡太五冠の大活躍で、名古屋にも!という運動もあるようですね。

この建物の1階にはタイトルホルダーが揮毫した扇子など将棋関連グッズが置かれた売店があり、2階が道場になっています。

道場には「手合い係」がいて、対局相手を決めてくれます。1局が終わると勝ち負けを報告し、次の相手が決まります。これを何度か繰り返し、
「あなたは*級/段ぐらいですね」
などと実力の判定もしてもらえます。
実力がわかると、「手合い係」は「平手戦」ばかりでなく、力量差の大きな相手とは、「半香落ち(片方の香車を抜いて対局)」とか、「角落ち(角行を抜いて対局)」など、ハンデキャップ戦をセットしてくれます。

我々は将棋盤と駒を借りて同じ二人で何度も対戦したかったので、その旨申告し、《師弟戦》3局を行いました。

師匠に3連敗! まあ、平手なのでしょうがないかな……。

結果は、(ネットで対戦した時もたいていそうだったですが)序盤は私が作戦勝ちするのですが、けっこう直感で指し進めるためミスも多く、途中で逆転されて負ける、というパターンが3連続でした。

まあ、実力通りですね……。

しかし、道場で指していると、知らない人がじっと対局を見ていることがあり、妙に意識して盤面に集中できなかったりします。

うーむ。プロへの道は、まだまだ遠いな……。

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