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サンタクロースは存在する、という《証拠》 (再勉生活)

イブなので休もうかとも思ったのですが、経験に基づく小話をひとつ。
私の子供たちは、かなり成長するまで、── たぶん中学の終わりか高校入学ぐらいまで ── サンタクロースの存在を信じていました。
それには理由があります。

《再勉》のために一家が渡米して、最初のクリスマスのことです。
彼らは6歳と4歳でした。
せっかくアメリカに来たのだから、ということで、大学のクリスマス休暇の数日をディズニーワールドで過ごそう、ということになりました。
子供たちは、行きたい気持ちが半分でしたが、
「それじゃ、サンタさんのプレゼントはどうなるの?」
と心は複雑でした。
「そりゃあ、無理だろう。旅先までは来てくれないと思うよ」
「そうかなあ。……来てくれるかも」
いくらかの期待はしていたようですが、クリスマスの朝、自宅から遠く離れたホテルの部屋には、さすがにプレゼントは届きませんでした。
彼らは落胆しながらも、今年はしょうがないか、としぶしぶ諦め&納得ムードでした。

ところが、休暇を終え、旅先からアパートに戻った時です。
ドアの鍵を開け、子供たちから中に入りました。
入り口でトランクを引きずり込んでいた私たちは、大きな歓声を聞きました。
部屋の中に飾ってあったクリスマスツリーの下に、なななんと、プレゼントが置いてあったのです。

「サンタクロース、留守の間に来てくれたんだ!」
ことに、上の子供は幼稚園の友人などから、いくらか疑念を抱くような情報も入っていたのでしょう、
「サンタクロースって、本当にいるんだ! だって、お父さんもお母さんも一緒に旅行してたんだから! その間に来てくれてたんだ!」
と大騒ぎでした。
これには、私たちまで、
「すごいな、サンタクロースって! 留守の家にまでプレゼント配ってるんだ!」
と声を上げたくらいです。

その後、彼らは友人との会話などを通じて心が揺らぐたびに、
(いや、サンタクロースは本当にいる、 ── 家族が全員いなくなったアパートにまでプレゼントを持ってきたんだから)
と自分の目で見た《証拠》を思い返していました。


ところで、アメリカには、1年中クリスマス用品を売っている不思議な店があります。
その中でもミシガン州フランケンムースには、「世界最大のクリスマス・ショップ」があり、モールのように大きな店に、ありとあらゆるクリスマス・グッズが展示されています。

高さ4メートルほどの巨大なサンタ
店の中は、いつ行ってもクリスマス一色
ツリー・オーナメントも無限にありまっせ

それにしても、クリスマスシーズン以外でも、本当に商売成り立つんだろうか?

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