【山高きが故に貴からず】(新釈ことわざ辞典)記事版
低い山が高い山を妬んでたたく陰口。実は高い山自体もそう思っていたりする。それにしても、高いだけで人気がある山は多い。
かつて『三高』なる言葉がありましたが、3条件のうち、『高身長』だけは遺伝的要素が大きく、努力してもどうしようもない部分があります。
数年前、高校のクラス会で、高身長の同級生(その場にはいなかった)が話題になった時に、
「あいつは身長が高くていいなあ」
と羨ましがっている男がおり、
(ジジイになった後で、何を今さら……)
とあきれていたら、それを聴いた隣の女性から、
「へえ……そんなこと思うんだ……Pochiクンもそう?」
と話を向けられ、改めて考えてみた。
「うーん……どうだろう? 例えば中学や高校の体育でバレーボールやバスケの試合をした時なんかはそう思ったこともあるだろうけど、コイツ(実際は名前を呼んだ)のように、それ以外でうらやましがることなんてないなあ」
枯れたジジイになったからかなと考えた後、いや、若い頃にもそういう質問をされたことを想い出した。
「そういえばね、会社に入って2-3年した20代の終わりの頃、居酒屋で先輩に、
『あんたも、もう少し身長が高かったらもっと女にモテるのに、って思うだろう?』
と尋ねられたことがあったんだ。その時、
『いや、たぶんそうでもないと思う。性格 ── というか、キャラが ── 身長とか顔とかとあまりにフィットしてしまっているから、この性格のままでいきなり身長が高くなったり、イケメンになったりしたら、何か自分という調和が崩れてしまうんじゃないかなあ』
と答えたよ。今もそれは変わらないような気がする」
一方で、身長が高い後輩と飲んでいた時に、その話題になり、彼は優位性をはっきり否定した。
「背が高くていいと思ったことなんて、これまでの人生で1度もありませんよ。特に日本家屋では気を付けていないと、鴨居に頭をぶつけます。ホントに痛いんですよ。それも突然ですからね。もう、その度に身長を呪いたくなります。Pochiさんはそんな経験ないでしょう? あの痛さは経験しないとわかりません!」
けれど、お見合い系マッチングサービスなどでは、女性から『身長**以上』と条件を付けてきたりするし、それも『以上』はあるが『以下』で制限することはめったにないだろうから、その市場で高身長の優位性は明らかだ。
さらに、スポーツ競技では、ボクシングやレスリングなど格闘技系は体重別だから軽量はハンデにならないけれど、バスケやバレーボールはもちろん、個人競技の走り高跳びやスキーのジャンプは身長別に闘うわけではなく、『高身長』ははっきり有利に違いない。
そのためだろう、韓国では『高身長化ビジネス』が盛んだという:
しかし、あえて言いたい:
山高きが故に貴からず
そして、最も重要と思うのが、この個人的金言: