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【学び】お守りの言葉とウエルビーイングの正体

立春。冬から春へと変わる節目の日ですね。

最近、ふんわりとして捉えどころのない「ウエルビーイング」の正体を探っている。ふと思い出し本棚からひっぱりだしてきた茨木のり子さんの詩集。その中に「自分の感受性くらい」という詩がある。

これまで、仕事をしていて理不尽な場面に直面したとき、家庭の中で苛立つ思いを誰かにぶつけたくなるとき、いつもこの詩に励まされ、自分自身に喝を入れてきました。

自分の感受性くらい

ぱさぱさに乾いていゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

いらだつのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもがひよわな志にすぎなかった

無駄なことを一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

『おんなことば』(童話屋)より 

何があっても自分の心は自分で守る。
他者や社会の期待に左右されず、自己の感覚や感受性を大切にすること。

この詩に触れるとモヤモヤしていた思いが洗い流され、最後に「ばかものよ」と一喝されると、背筋がピンと伸びて、再び顔を上げて前に進もうという気持ちになります。

まさに、ウエルビーイング=心の健康を保ち、真の幸福感につながるなあと思うのです。

こんな、お守りの言葉を持っていますか?


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