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世界で一番怖いもの

 怖いものがある。何年も蚊を越えるものはなかったが(刺されるとすごく腫れるので)、今年に入って早二ヶ月、それ以上に怖いものに出会った。しかもふたつ。

 富士急ハイランドのド・ドドンパと、インフルエンザだ。

 ド・ドドンパの話もすごく書きたいのだけど、今日はインフルエンザの話にしようと思う。

 1月の終わり、生まれて初めて(たぶん)インフルエンザになった。1週間寝込んだ。というか、1週間寝てもちっとも治らなかった。冗談じゃなく、このまま一生治らないんじゃないかと思った。元気だったときのことを全く思い出せず、苦しくて眠ることもできず、予防接種をしなかったことをこんなに悔やんだことはなかった。

 高熱で病院に行き、検査をしたらインフルエンザだった。隔離され、診察はめちゃくちゃ遠くから先生に質問されるのみに終わった。薬局へ行き、薬の説明を聞いたが頭がぼんやりしていた。なんとか家に帰って眠ったけれど、良くなる気がしなかった。

 寒いのか暑いのかわからない。苦しい、眠れない。全身が痛い。頭が割れそう。解熱剤のせいで熱が急激に上がったり下がったりをくり返し、食欲もなく、水も美味しくなくて、体も心もぼろぼろになった。

 え、こんなのが日本中で流行ってるの?みんな大丈夫?

 そんなことを考えながら、数日ひたすら寝て過ごしていたら、体調もすっかり戻っていた。永遠に終わらないのではと思った日々もあっさり終わった。不思議だ、あんなに長かったのに。

 もう二度と油断しません。予防接種もします。いろんなことがんばります。だからもう二度とかかりませんように。あの地獄の日々には、もう戻りたくありません。

 インフルエンザは、蚊よりも怖かった。

 だけどド・ドドンパはもっと怖かったよ。あれにはもう一生乗らない。

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