INFJとINFPの違い
似ているようで似ていない、INFJとINFP。
両者は内向的・共感的・繊細などの特徴は似ていますが、思考の根幹となる部分に違いがあります。それぞれがお互いの違いを理解することで、自己への理解を深めることに繋がると思いますので、読んでいただけると嬉しいです。
両者の心理機能
INFJ:Ni-Fe-Ti-Se
INFP:Fi-Ne-Si-Te
心理機能でみるとJとPの違いって大きいんですよね。P型は外向きのNかS(NeかSe)が主or補助機能になり、J型は外向きのFかT(FeかTe)が主or補助機能になります。この違いによって、認知や判断の仕方が結構変わってきます。
行動を起こす時
INFJ「やるべき」だからやる
INFP「やりたい」からやる
INFJはまず「やるべきか」で考えます。べき思考って一見自分の考えをしっかり持っているようで、実は他人軸なんですよね。周りの価値観によって生まれた外発的動機によって、〜するべきと考えてしまう。
対してINFPは、「やりたい」という自分の中から湧いてきた内発的動機によって行動を決めます。するべきことだと分かっていても、やりたいと思えなかったら行動を躊躇してしまう。
INFJは頭で考えて、INFPは心で考えるようなイメージです。
所属する集団に対して
INFJ「みんな足並み揃えよう」
INFP「みんなが自分らしく」
INFJは集団の雰囲気や、みんなが足並み揃えて調和していくことを重視します。だから和を乱す人には嫌悪感を抱きやすい。自分がその場にふさわしい行動を取ることを当たり前にやっているから、それをしない人(反する人)に対して苛立ちを覚えやすい(無意識にいるシャドウが反応してしまう)。
対してINFPは、世の中にはいろんな価値観の人がいることを当たり前に理解しています。「人は人、私は私」と考えられるため、自分と違う価値観の人がいても、苛立ったり執着することは少ないのではないでしょうか。集団においては、それぞれが自分らしくいられることを重要視します。
自分を偽ることに対して
INFJ「自分を偽ることはよくある」
INFP「自分を偽ることは少ない」
その場に合わせていろいろな顔を持つINFJは、周囲に合わせて偽りの自分を演じることが日常的にあります。どれが本当の自分か分からなくなるくらいに・・・。
INFPは、自分を偽ることや自分らしくいられないことに強いストレスを感じます。なので、自分らしくいられない環境には長く身を置きたくない。
困っている人がいたら
INFJ「困っているのだから助けないと」
INFP「相手が好きだから助けたい」
INFJにとって困っている人を助けることは一種の義務のようなもの。これはFJ型(Feユーザー達)に共通すると思うのですが、人に親切にすることが心に根付いているような感覚です。困っている人は放っておけない、放っておいてはいけないのです。
INFPも困っている人がいたら積極的に助けるタイプだと思うのですが、FJ型のような義務感からではなく、純粋に相手に対してプラスの感情があるから助けたいという意識が働くのではないでしょうか。
意見の違う人に対して
INFJ「話し合いを試みる」
INFP「意見の違いを受け入れる」
これは時と場合によるのですが、INFJは意見の違う人がいた場合、相手の言い分を聞いたり自分の考えを伝えてみたりして、話し合いを試みるケースが多いのではないか・・・と思います。「話せばきっと伝わる」という理想を持っているんですよね。なので話し合いができない相手(こちらの意見を聞かない・自分の考えを押し付ける人)がいると八方塞がりになるし、このような人が身内にいると絶望しやすい。
INFPは、相手の価値観を受容できるので、意見の違う人がいても「あぁ、この人は考え方が違うんだな」とそのまま受け入れられるんですよね。受け入れるだけではなく、相手に対して肯定的なあきらめができる。変えられないものを、ちゃんと受け入れられる。
心を開くまで・・・
INFJ「親しみやすいけどいつまでも壁がある」
INFP「最初は壁があるけど仲良くなったらいろいろ話してくれる」
INFJは人当たりがよくすぐに受け入れてくれるけど、ずっと本心が見えないイメージ。少し話せるようになった程度では、自分の心の内を明かさない。おそらく、「否定されるのが怖い」という気持ちが強いのだと思います。他人軸であるため、相手からの否定=自分の価値が下がることに繋がるので、そのリスクはできるだけ避けたい。だから自己開示をしない。自己開示をしなければ、否定されないし傷つかないので・・・。
INFPは最初の壁は高いけど、壁を超えたら本心を見せてくれる。好きなものを積極的に教えてくれるし、ユーモアも見せてくれる。相手と感情を共有して共感し合うことに深い喜びを感じるので、積極的に自己開示をしてくれる。
合わない職場
INFJ:我慢→メンタル不調
INFP:新たな可能性を考え転職
INFJの方、どうでしょうか?私は合わない職場でも結構我慢してしまう方で、気づいたら取り返しがつかないくらいメンタルに影響が出ていることがあります(何もないのに涙が出る、食べられない、眠れない等)。
リスクを取りたくないタイプで、転職先が決まっていないと辞めづらく、辞めるという決断が遅いです。休職中は資格を取ったり勉強したりして、今後の役に立ちそうな行動をします。
INFPは外部に新しい可能性を見出していくタイプなので、他の仕事に目が向きやすく、辞める決断は意外と早い。休職中は新しいことにチャレンジしたり、発信活動を始めるなどして、自己表現に繋げている人が多いイメージです。
魅力を感じること
INFJ:人への貢献
INFP:自己表現
結局、INFJは誰かの役に立つことが1番の幸せなんですよね。自分を幸せにすることよりも、誰かを幸せにすることに興味が出てしまう。自分が何かを克服できたときは、「この経験や知識で誰かを助けたい」と考える。
自己表現は苦手かもしれません。自分の思考を整理して伝えることはできるけど、自分自身を表現することは、できないというか、よくわからない。
Feによって世間の価値観や正しさのようなものに縛られて、「自由な表現」が苦手だし、そもそも「自由」がよく分からない。
対してINFPは、自己表現に関しては群を抜いていると思っています。YouTubeやInstagramでもINFPの方が作る動画はすごく魅力的。イラストも、文章も。INFPはアーティストにも多いですよね。最近はちゃんみながINFPだと知って、とても納得しました。彼女の自分の内面と向き合う力・表現する力はまさに才能だと思います。
未来について
INFJ:答えを求めたい
INFP:可能性を広げていきたい
INFJは未来を考える時、1つの答えや結論を求めます。Niが強く発達してNeが影に追いやられている人は、新たな可能性や仮説を次々に提案されるとモヤモヤします。できればひとつの結論に収束させたい。複数の可能性を残しておくのは落ち着かない。
INFPは、むしろ可能性を広げていきたいタイプですよね。可能性が狭まるのは嫌で、窮屈に感じてしまう。
まとめ
INFJ目線で、INFJとINFPの違いについて考えてみました。
心理機能の発達には個人差があるので、Fiが発達しているINFJはINFPのような柔軟性があるし、Feが発達しているINFPはINFJのような利他性を持っていると思います。
P型というと、時間にルーズ・片付けが苦手などと言われることが多いですが、INFJの私からするとP型特有の柔軟さや寛大さをとてもリスペクトしています。J型の多くは「P型のようになりたい、でもなれない」と心の中で(または無意識的に)思っているのではないでしょうか。
Instagramでも「INFJとINFPの違い」について投稿しているので、よかったら見てくださいね。