ことばのうみのはじまり9 やとわれた声
中学3年の春の大会でようやくバスケ部から引退できた。
わたしを縛り続けてきた部活動。
レギュラーにはなれなかったけど、スタジアムみたいな体育館のベンチで応援してるのすら緊張した。
試合が終わり、早々に負けて悔しいフリを通路でしていたけど、心は完全に笑っていた。もうミーティングもいらないから早く帰らせてほしい。
わたしは自由になるのだ。
本当に全部忘れたいくらい部活は重荷だった。
頑張ってたメンバーや顧問たちにはちっとも悪いなんて思わない。
十分付き合ってやった。戦争嫌いの兵士