k.m

建築設計事務所勤務/architectural design/walks around Tokyo/like izakaya=lively restaurants/Theater-going/Film criticism/live in Tokyo

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最近の記事

オンラインで勉強会的な雑談企画

こんばんは。相変わらずのコロナ禍で、皆さんとも中々お会いできていませんが、オンライン飲み会を通じて一つ実行してみたいことがあります。 30代の頃やっていた勉強会です。それは飲み会ではお互いの趣味や思考が伝えきれないもどかしさを感じる仲間達とある時期、お酒を飲まないで、昼間から貸し会議室などを借りて、おすすめの本やテーマを決めた座談会などをしていた経験です。 10年以上前の話ですw。そんなことをオンラインならまた気軽に出来るかもと思いました。各自の専門について自由に軽くプレ

    • ドバイ、アブダビその1

      短い日数ですが、ドバイとアブダビへ。はじめての中東でしたが異国感は薄く、きっと金融・観光で成功したドバイならではの都市化によるものかと思いましたが、合流した石油会社の友人に聞くと、今やアラブの街は皆んなこんな感じだよと。 歴史保存地区以外では、アメリカ郊外のようなどことなく哀愁漂う光景でしたが、ブルジュ・ハリファなど開発エリアはニューヨークやシンガポールと変わらない完成度でした。 面白かったのは最初に感じた哀愁で、表通りの華やかさの裏側で、まるで楽屋裏が街並みのように続

      • 台湾覚え書き1

        騎楼と呼ばれる半屋外歩行者空間は、セミパブリックな領域をつくり、路面店舗やマンション足元には、ベンチや座ることをアフォードさせるものが配置され、地下鉄や地下街の通路には小さな図書館、公園にさえ掘っ建て小屋のような貸本スペースなど。 これらは日本が失っている「まちづくり」に足りないものとして、魅力的に映ります。楽しい事例は増えましたが、公共施設ですらホームレス対策にベンチへ突起を設けるくらいですから、民間施設でセミパブリックスペースを容認する動きはまだ少ないです。 台湾在住

        • いつかな、今ですよね?

          現状の非効率を変えるにはあれとあれが、、帰りの電車で考えていたことを風呂上がりにつらつらメモ書いて見たら、思ってた以上に出てきたw 思いつくまま箇条書きに並べてから、各項目を具体的に膨らまし、順番変えて流れを整理し、見出しつけたら企画書かな、仕事だこれ 最近思うのは「忙しい」って言ってるとあっという間に1年が終わり、そのスピードと成し遂げたことの少なさへぞっとする なんとか行動を起こしたい、繋げたいと思う一方で、今ほど慎重に一から学ぼうとする気持ちもここ数年

          人工知能は都市をどう変えるのか?

          建築討論▪️特集:AIと都市 ── 人工知能は都市をどう変えるのか? 個人レベルのイメージをビックデータとして収集し、それらを重ね合わせることによって、街のパブリックイメージを抽出することは出来ないだろうか。 そんな問題意識から、クラウドソーシング技術を用いた感情データの収集によって、人々の記憶を定量化しようと言った面白い研究があるようです。 そのほか、ハインリヒ・ヴェルフリンの建築美への心理的アプローチ、コーリン・ロウの透明性概念、アルド・ロッシの「集合記憶」

          人工知能は都市をどう変えるのか?

          これからの住宅とは

          この「家」にしてよかった。vol.1 高断熱住宅に住んで良かったという20のエピソード。興味深いのは、心地よさと省エネを実現することによって、より省エネへと夏場の日中に雨戸を閉めた負荷の少ない生活を志すユーザーなど。 日経アーキテクチャの特集では、 北海道で冬期の死亡件数が夏期に対して10%程度増に対し、北関東の栃木県では25%も増えるなど、温暖と思われている地域のほうが冬期死亡リスクが高い傾向だという。 年間通じて18℃以上を保つ住宅と、それ未満になる住

          これからの住宅とは

          思考停止している「大きさ」へ気付かないフリをすることに慣れきっているのではないか

          この著作は、沖縄についての研究が専門の岸政彦さん自身が、はじめて沖縄と出会って、沖縄病になって、自分勝手なイメージを沖縄に対して当てはめてしまっていたときのことが、思考の出発点となっているようです。 なぜ沖縄は、それを語る真面目な言説でさえも、「自分にとっての沖縄」というものを沖縄へ押し付けてしまっている側面が拭えないのだろうか。 そこに「本土/沖縄」という境界線があり、語るものは常にそれを抱きながら、軽々と乗り越えては行けないのだが、すぐにそれを忘れてしまう。そんな語ら

          思考停止している「大きさ」へ気付かないフリをすることに慣れきっているのではないか

          SNS時代に改めて学ぶべき内容

          建築の実務とは、様々なリサーチにはじまり、集まった与条件の整理と、一旦それらを忘れて自分で考えることの繰り返しの先に、鮮やかに再構築する作業です。 例えばボリュームを出すとき、先ずは求められた諸室や容積を消化した案をつくり、日影や斜線のチェックを行い一旦まとめる。そこから掴むことの出来た建物の性格を客観的に評価するため、模型やCGを起こす。 全くダメだった形も、トライアンドエラーを繰り返すうちに身体化され、自ずと形を変えていくような瞬間や発見があり、ある場所へ着地

          SNS時代に改めて学ぶべき内容

          資本主義経済がもたらした様々な矛盾

          地方のある街の集合住宅・開発に置いて、公園と一体でまちづくり的な提案を行っていこうというプロジェクトに関わっています。南池袋公園など、飲食店事業を組み入れた公園管理も話題になっています。 都内ではカフェなどの外食産業ががコワーキングスペースや地域集会所的な活動でまちづくりに参加している事例もあります。その街ではパン人気が高く、パンショップを通じた地域ネットワークなどを考えられないか、色々と調べていくうちにタルマーリーの事例にたどり着きました。 千葉県で最初に創業し、岡山県

          資本主義経済がもたらした様々な矛盾

          空き家活用を妄想

          空き家の活用で地域の「つながり」が生まれるとして、どんなことがしてみたいか考えてみた。 1階のテナントでコンクリートの床があり、キッチン・トイレ・倉庫をまとめた家具と造作の中間みたいなもので、スケルトン状態から最小限の改修により、まずは「場所」を確保する。 あとは仲間同士で気ままに集まり、これから行える可能性について、ただただ飲みながら話し合う。時には友人へレクチャーをお願いする。実はみんな他分野のプロフェッショナルでもあるのに、通常の飲み会でそれは深く追求されない。

          空き家活用を妄想

          設計事務所の働き方(及び意識)改革

          数年前からこの業界では深刻な人手不足が続いていると聞く。建築に限らない話だとも思うけれど、私の勤める事務所でも人手不足問題の解消は難しいため、今いるメンバーでいかに生産性を上げていくかをもっと真剣に考えていく時期なんだと思う。結果的にそれが作品性の向上へつながる。日経アーキの特集を読むと、社内コミュニケーションの充実が重要だと。 以下は概略 ■日建設計は、2017年1月から「時間デザイン」と名付け、過剰労働を減らす取り組み。目的はワークライフバランスの実現、長時間労働

          設計事務所の働き方(及び意識)改革

          日本中にあふれる余剰公共空間をどう活用するか

          日本の基礎自治体の数は1700あり、そのうち約1300が事実上の破産状態にあるそう。福祉や医療費の増大でますます公共施設への再投資は厳しい。今後急速に民間へ開放されると言う。 日本中に余剰公共空間が溢れ、地域金融機関は融資先の低迷、つまりモノとカネは揃っている。地元の有力企業にはヒトもいる。あとはそれらをマッチングし動かす潤滑油的な存在を待つ状態。 ここにはすでに素敵な実例がたくさん掲載されています(以下はほんの抜粋です)。 タイムズスクエアの歩行者空間化は社会

          日本中にあふれる余剰公共空間をどう活用するか

          これからのケンチク

          建築の業界は斜陽産業であり、人手不足のあおりを受けますます将来が不安だとも言われている。 一方で、最近の建築メディアを見ていると、「まちづくり」系のプロジェクト、リノベーションなどが興味深い。さらに指定管理にはじまり公共施設のリニューアル、買取・企画・運営など、またまだ多方向に商売を広げる余地を、建築関係者たちは持っているのではないか。そんな期待を持ち始めている。 ミレニアル世代というマーケティングも興味深い。幼い時からスマホを利用し繋がりに敏感なソーシヤライズ度の高い世

          これからのケンチク