これからの企業に求められる外部人材。活用のポイントは?
パーソルイノベーション・デジタルマーケティング部の福井です。現在、外部人材を活用する企業が増えてきています。経産省の外部人材活用ガイダンスによれば、外部人材を以下のように定義しています。
外部人材には、大きく分けて「独立系外部人材」と「副業系外部人材」が
いるが、いずれも業務委託(請負契約や準委任契約)で働いている。商品
やサービスではなく、自分自身を売り物として、価値提供を行う人々とも
言える。
企業や組織に属さず雇用関係を持たない独立系人材は、法人経営者(法人
成りしている個人で、アシスタントなど若干名の従業員がいる場合を含
む)、個人事業主、すきまワーカー(開業届未提出の個人)に大別され
る。取引先によって様々な肩書や職種で多岐にわたる仕事をし、複線的に
キャリアを築いているパラレルキャリアの独立系人材もいる。
一方、副業系人材は、日中は主となる企業や組織に雇用され、すきま時間
を使って個人の名前で仕事をしている。副業系人材には、1 社に雇用され
ながら起業する人、1社に雇用されながら他の組織や個人と契約を結ぶ
人、2社以上に雇用される人(ダブル雇用)がいる。
https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/jinzai/data/kengyo_hukugyo.pdf
外部人材と言っても、アルバイトや派遣とはまた違うプロの人材を、外部から雇って活用するようになっているのです。
ではなぜ外部人材を活用する企業が増えているのでしょうか。また外部人材を活用するメリットやそのポイントは何でしょうか。この記事では外部人材を採用する手段もふまえ、紹介します。
外部人材が増えている理由
現在外部人材を活用する企業が増えているということは、外部人材そのことが増えているということにしています。ではなぜ外部人材が増えているのでしょうか。ここでは3つのポイントについて紹介します。
1.副業解禁
日本の労働人口は少子高齢化が進むにつれ減少し、生産年齢人口は2060年には2000年の約半分の4500万人を切ると言われています。そこで、報酬や拘束時間の面で従業員としては獲得難易度の高いプロフェッショナル人材に業務に関わってもらうために、広がっているのが副業・兼業、会社員やフリーランスなどの外部人材への業務委託です。
その結果、副業を解禁する企業が増えてきています。企業が副業を解禁する理由としては、本人のスキル向上につながったり、自分のやりたい仕事に挑戦したいという優秀な社員を離職させなかったりするためです。
優秀な人材に辞められては困るので、副業で自分の挑戦したい仕事行って欲しいという狙いがあるのでしょう。副業解禁の流れは今後さらに増えていくと考えられます。
2.本業フリーランスや兼業フリーランスなど働き方の多様化
次に働き方の多様化が挙げられます。先ほどの週休3日制がその一つの例です。働き方を変える取り組みは大手企業でも行われています。たとえばヤフーは働き方を変えたことで、外部人材の募集をしました。
時間や場所の制約を取りはらい、組織や企業の垣根を越えて、従来では交わることのできなかった人たちと、わたしたちはこれからたくさん出会い、ともにオープンイノベーションを創出する未来を思い描いています。
「より創造的な便利」を一緒に生み出していきませんか、そんな思いをこめた「ギグパートナー」です。
ヤフーは働く環境をオンラインに引っ越しました。これからは、どこで働いてもいい。いつ働いてもいい。副業も、もっとしやすくなりました。既に企業に勤めている方も。自分でビジネスをされている方も。
あらゆる制約がなくなったヤフーという舞台で、みなさんの才能を重ね合わせ、協奏していきませんか。
https://about.yahoo.co.jp/hr/gigpartner/
他にもユニリーバ・ジャパンが働き方の多様化に伴い、副業人材を募集しています。
ダイバーシティ&インクルージョンはユニリーバのビジネスの根幹です。ユニリーバ・ジャパンでは、多様な人材が自分らしくいきいきと働き、チームとして最大限能力を発揮することこそが成長の基盤だという考えのもと、働く場所・時間を社員が自由に選べる「WAA」(2016年)、LGBT+向けプログラム「ユニリーバ・プライド・ジャパン」(2016年) 、いつでもどこからでも応募できる新卒採用制度「UFLP365」(2017年)など、誰もが自分らしく働き、生きられるようにしていくための取り組みを進めてきました。今回新たに「WAAP」を導入することで、組織の垣根を超えた人材交流・人材共有によるイノベーションの創出や組織の活性化を図るとともに、誰もがいきいきと働き、学び、自分らしいキャリアを培えるような社会を目指します。
https://www.unilever.co.jp/news/press-releases/2020/unilever-japan-starts-recruiting-side-jobs-at-waap.html
こうした働き方の多様化に伴い、フリーランスの人口も増加中です。内閣府が発表した数値によれば、「フリーランスとして働く人の数を306万人から341万人程度」としており、この数値は「国内の就業者全体の約5%」を占めます。
国としてもフリーランスとして働きやすい環境を整えようとしており、また兼業フリーランスも増えてきているため、フリーランスの数そのものは増えていくと考えられるでしょう。
3.パラレルキャリアや個人の成長のため
パラレルキャリアとは第2のキャリアという意味で、本業とはまた別のキャリアをもつ人が増えているということです。ひとつのキャリアだけだと、その仕事が駄目になった時に、次にいけませんよね。
しかしもう一つ別のキャリアがあれば、その能力を活かして仕事を継続できます。またその方が転職も容易になるでしょう。
他にも会社の名前ではなく、個人として仕事を受けることで、個人の成長にもなります。実際に自分の力がどこまで他の企業で活かせるのか、社内だけでなく社外でも評価される実力を身につけたい人が増えてきているわけです。
こうした個人の成長は会社にとってもプラスになります。個人が成長すれば会社全体も成長するからです。こうした狙いも副業を許可する企業にはあります。
外部人材を活用するメリットは?
外部人材を活用する企業が増えているわけですが、そもそも何のために外部人材を活用しているのでしょうか。ここではそのメリットを6つ紹介します。
1.プロ人材のスキルを活用できる
外部人材の中にはその道のプロもたくさんいます。そうしたプロ人材のスキルを活用できるのはメリットのひとつです。たとえば新規事業をはじめようとした時に、このやり方でうまくいくかどうか不安になりますよね。
その時にプロの意見を参考にすれば、新規事業の内容がより素晴らしいものになるはずです。また自社に広報のプロがいない時に、広報だけプロにお願いすることもできます。やはりプロに頼んだ方が失敗の可能性は少ないと言えるでしょう。
2.社内以外のノウハウを聞ける
ひとつの会社でずっと働いていると、発想がどうしてもひとつのものに偏りがちです。そのため新しい発想は出てこず、イノベーションが生まれにくいという現状があります。
新サービスを提供しようとしても、既存のサービスとほとんど変わらないこともあるわけです。そこで外部人材に入ってもらうと、今まで考えてもいなかったような発想が生まれてくる場合もあります。
「そんなやり方があるの?」という目から鱗のアドバイスをもらえることがあるのです。これもまた外部人材を活用するメリットのひとつでしょう。
3.人件費の調整ができる
仕事によっては「3ヶ月だけ働いてほしい」「半年だけ働いて欲しい」という場合があります。新規事業の立ち上げだけ手伝って欲しい場合などが、それらの事例にあたります。
そうした場合、正社員として雇うのは難しいわけです。しかし専門的知識が必要なので、プロの人に手伝ってほしい。その際に外部人材は有効に活用できます。
他にも特定の季節に大変な場合に、その時期だけ外部人材にお願いしたり、一つのプロジェクトのみ一緒に働いたりすることできるわけです。結果として人件費がかからなくなります。これをまたメリットです。
4.正社員のためのお試し期間
外部人材採用の中には、正社員登用も有りという募集もあります。つまり正社員として雇いたいけれども、まずはしばらく働いてもらってから考えたいという場合もあるのです。
とくに非常に重要なポジションの場合、働いてもらった結果、うまくいかなかったでは問題になります。また働く側にとっても、実際に働いてみると、会社が自分と合わないという場合もあります。双方がお試し期間として使うことで、その後の正社員登用がうまくいくわけです。
5.社員の負担軽減
働き方改革の影響で、各社員の働く時間を減らす方向で企業は動いています。仕事量が減らないのに、働く時間だけ減らすと終わらない仕事を自宅に持って行ってやるという人も出てきますよね。
とくにリモートワークなどで、自宅で仕事するようになれば、働く時間が増える可能性もあるでしょう。そのため時間だけを減らすのではなく、仕事自体を減らしていく必要があります。
仕事を減らすと言ってもなくすことはできないわけですから、別の人材を雇ってお願いするしかありません。そうした場合に外部人材が使われるのです。
外部人材であれば、プロにお願いすることもできるわけですから、外部人材に頼んだ方が、仕事が早く終わることも出てくるのです。これもまたメリットのひとつでしょう。
外部人材を活用するポイントは?
外部人材を活用するメリットについてはわかったと思いますが、ただ外部人材を活用すればうまくいくというものでもありません。外部人材をうまく活用するには5つのポイントがあります。
1.自社の課題の見直し
「外部人材を入れよう」と外部人材を入れてはみたものの、頼む仕事があまりないということも起こります。この状況は自社の課題が何であって、どの部分を外部人材に任せればいいかわかっていないことで起こる問題です。
外部人材に頼む前に、自社の課題は一体何なのか、その課題を任せる外部人材として適切なのはどのような人材なのかを、しっかりと考えてから外部人材を募集するようにしましょう。
2.自社にとって優秀か考える
外部人材を募集すると、非常に優秀な経歴の方がたくさんいるのわかります。そのような経歴を目にすると、経歴上で、優秀な人を選びがちです。しかし優秀な実績を上げているからと言って、自社でも活躍してくれるかどうかはわかりません。
たとえば大企業でうまくいったやり方が、中小企業でもうまくいくとは限らないわけです。経歴が素晴らしいかどうかだけでなく、自社にとって優秀な人材であるかどうかを考えて選ぶようにしましょう。
そのためには面談をして、自社の要望に合うかどうかを確かめるだけでなく、自社が必要としている外部人材の姿をしっかりと固めておく必要があるでしょう。
3.コミュニケーション手段の確立
外部人材を雇った後、優秀な人材だからと丸投げしていてはうまくいきません。あくまでも主体は雇う側である企業なわけですから、企業がうまく外部人材を活用しなければ、どんな優秀な人材でも成果を上げることはできません。
そのためにはコミュニケーション手段をしっかりと確立する必要があります。とくに最近はリモートでの作業が増えているわけですから、チャットツールの完備は必須です。
また気持ちよく外部人材に作業してもらう工夫も必要です。外部人材がやる気になるような声掛けも大切でしょう。
4.必要以上に拘束しない
外部人材は社員とは違います。残業してでもやってほしいというようなやり方ではうまくいきません。外部人材であるがゆえに、就業時間は契約上の時間をしっかりと守る必要があります。
もし契約時間をオーバーするようであれば、その際の条件も明記してあげるべきでしょう。
5.適切な報酬を支払う
外部人材は副業で仕事をしている人が多いわけですから、報酬を求めて働いている人も多いです。そのため適切な報酬を払わなければ、しっかりと働いてくれないこともあります。
最初に報酬を決めるわけですが、その際に一方的に決めるのではなく、相手に金額を提示した上で、話し合って最終的な金額を決めるようにしましょう。
最初のスタートが気持ちよくできれば、外部人材は一生懸命働いてくれるはずですよ。
外部人材を採用する方法は
外部人材を活用する方法については述べましたが、ではどのように外部人材を採用すればよいのでしょうか。外部人材を採用する手段としては、以下の4つが考えられます。
1.自社のホームページ
人材を採用したいと考えている企業は、自社のホームページに採用情報を載せることが多いです。ホームページというと、正社員情報が多いですが、最近では業務委託の情報も載せているところが多いです。
ただし自社のホームページだけでは、検索してきてもらわないと見ることはないので、多くの外部人材の応募は見込めないでしょう。
2.求人サイト
アルバイトや派遣情報などは、求人サイトに載っているの見たことがありますよね。最近では業務委託も乗せている求人サイトがあります。求人サイトは仕事を求めている人が見るサイトですから、外部人材の方も目に触れる機会が多いでしょう。
ただし求人サイトの場合はやはりアルバイトや派遣情報がメインなので、副業で働きたいという人で、そのサイトを見ている人の数は少ないと言えます。
3.SNS
最近では SNS で外部人材を募集している場合もあります。たとえばライターです。よく目にするのは Twitter で、「#ライター募集」というハッシュタグを付けて募集している企業があります。 SNS で外部人材を募集するのもひとつの手段でしょう。
4.マッチングサイト
最近では外部人材向けのマッチングサイトが増えてきています。このサイトは転職や就職が目的ではなく、副業に特化しているサイトです。さらに副業の中でもプロの人材に特化したサイトもあります。
こうしたサイトを利用すれば、比較的簡単にプロの外部人材に出会えます。実際に募集してみると多くの応募があるのに驚くでしょう。企業が登録して利用料がかかるサイトもあれば、支払った報酬から何パーセントか紹介料として必要になるサイトもあります。
たとえばキャリアアップしたい個人を専任のタレントプランナーがスキルプロデュースし、ベンチャー企業とつなぐ副業マッチングサービスである「lotsful」では、初期コストゼロ、成功報酬ゼロで採用までコストがかからず利用できます。
まずはどのような外部人材がいるのか確認するためにも、登録してみてはどうでしょうか。
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まとめ
ここまでこれからの企業に求められる外部人材と、活用のポイントについて説明してきました。働き方が多様化し、多くの優秀な人材が別の企業でも働くようになってきています。この機会に、貴社でも外部人材を利用してみてはどうでしょうか。「さすがプロ」という仕事をしてくれるはずですよ。
lotsfulについて <https://lotsful.jp/brand/lp >
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