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穏やかな余生を目指して

ヒトはそもそも動物であって教養という上塗りがあってこそ人間たらしめる。それらの教養が何かしらの原因で剥がれ落ちたとき、ヒトは動物に還る。


私の傍には高齢な御老人がいるのだけれども、自らのミスを認められず逆ギレして切れ散らかす時があります。

そりゃ、びっくりしますよ。部屋にあるコップや皿などを投げ散らかして割りまくった挙句、大声で自分が悪くなく他人が悪いのだと叫ぶのです。

まぁ暫くすれば落ち着くのですが、後で自分のミスと分かった時、満面の笑顔で「いや~見落としてたね」と居直るのですね。

ここまでくると、叱るどころか逆に心が冷え切ってしまいます。圧倒的な客観視ですね。「マジでやべーな」という感想があってからの、もしかしたら自分も年をとるとあのように切れ散らかすようになってしまうのかという不安。。それからは、今後は如何に刺激しないようにするかの方法で思考を巡らせます。

さて、キレやすい御老人もいれば、とても穏やかに過ごされている御老人もいらっしゃいます。この違いは何なのでしょうか?それが分かれば穏やかな人生を送る糧になるのかもしれませんので探ってみましょう。


前頭葉は、加齢とともに機能が低下し、さらに高齢になると脳の前頭葉が収縮してしまい、判断力や感情の抑制力が低下していくのです。抑制する力が弱まり、怒りを抑えられないことが、外から見るとキレていると捉えられてしまいます。

高齢者の男性の場合、テストステロンという男性ホルモンが低下することによってイライラや不安などをもたらし、精神面が不安定な状態に陥る場合があります。この現象は男性の更年期障害やLOH症候群と呼ばれます。

女性は年を重ねると卵巣の機能が弱まり、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌が次第に減少します。それが原因でホルモンバランスが崩れ、心身に不調が現れる人もいます。女性の更年期障害は、特に感情のコントロールが難しく、イライラしたり怒りやすくなるのです。

前頭側頭型認知症を発症した高齢者によくみられる傾向で、脱抑制の可能性がある人は、感情のままに行動するので、その時々の反応で感情を抑えきれずに行動してしまいます。

今までできたことができなくなるときや、物忘れがひどいとき、イライラして家族や周りに当たってしまうことがあります。アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症では、相手を疑う気持ちが強くなり、人を信頼できなくなる傾向も見られます。

出典 : 高齢者が怒りやすいときの対応は?怒る原因と接し方のポイント
みんなの介護

様々な原因があるようですね。原因がわかれば対応策もでるかと思いましたが、中々難しいです。大雑把に解釈してお薬に頼るとか、なるべく健全な人間関係を保つ努力をしなければならないとかでしょうか。。。


幸福に満たされている人は他者を攻撃しない。よく聞く言葉です。1つの真実なのかもしれません。自信が幸せに感じる日常、趣味趣向さえ大事にできれば、キレることなく穏やかに過ごせる可能性があるのかもしれません。

いまの世の中、ヒトは自動的に幸福に辿り着くことは難しくなりました。それなりの努力をして幸せな人生、穏やかな余生に自分自身を導かなければならないのでしょう。ただ、努力と一口に言っても人それぞれで千差万別、実らない努力も当然あります。運よく実る努力の正解を引いたしても、今日の飲食さえギリギリだという境遇では、正解に気付いても動くことができません。ただ、そういった境遇こそが自身を燃やすガソリンになり得たりします。とりあえずは、自分自身の幸福のみを目指して、それが反社会的な行動でないのであれば、私たちは好きに生きれば良いのだと思います。

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