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担当ちゃんと私⑥
「◯◯です!初めまして!」
『初回』は、二人セットで付くことが多いのに、彼は一人でやってきた。
・・・
「今日はどうして来たの?」とか「ホストは初めて?」とか、
そんなありきたりな話をしたと思う。
第一印象は「可愛くてカッコいい男のコだな」。
そして、
金髪・碧眼(カラコン)・・・!!性癖に刺さる・・・()
・・・
二人以上で来られると威圧感を感じてしまうが、
相手が一人ならそれほど緊張しなくて済む。
それにお店自体も、今まで行ったお店と違って多少落ち着いた雰囲気だったので少しリラックスできた。
・・・
よく見たら、さっきキャッシャー近くの通路に並んでいた男のコのようだった。
直視は出来なかったが、実はその時から気になっていた。
背が高く、スラッとした脚と細身体型。
金髪、碧眼。。
(くどい)
・・・
初回のキャストは入れ替わり立ち替わり・・・と言っても、今までのケースだと、1ターンで(体感的に)短くても10分は話をする時間はあったはず。
けれどその彼とは、5分?も話さなかったんじゃないだろうか。
話をした時間は、本当に短かかった。
「◯◯さん、お時間です!」と内勤さんに呼ばれた彼。
すごく悔しそうな顔で席を離れた。
私も、「え、もう??」という気持ちは隠せなかった。
そのあと何人か付いてくれたが、全く印象に残らなかった。
彼の、本当に悔しそうな表情と、
だけど綺麗な顔と素直な性格だけが、深く心に刺さっていた。
・・・
初回の時間が終わりに近づき、内勤さんに「どうされますか?」と訊かれた。
今日はホストに来る予定なんかなかった。
ライブへ行って、そのまま帰るはずだった。
手持ちだって1万円ちょっとしかない。
だが私は迷わず、
「◯◯さん、指名したいです。このまま居ても、良いですか・・・??」
と答えた。
どうしてももう一度、彼と話をしたかった。
・・・・・・・・・・・・・・・
これが私の初めての『指名』であり、
彼にとっても『初・飲み直し』だったことを
後で聞くことになる。
つづく
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