アジャイルのお勉強④
今回は、ペルソナとユーザーストーリーです。
ペルソナとは、調査データに基づき作成する仮想ユーザーのことで、マーケティングなどで活用されている概念です。
ユーザーのニーズなどを具体的にイメージすることが目的で、年齢、性別、居住地、職業、役職、年収、趣味、価値観、家族構成などの詳細な情報を設定していきます。
実際のユーザーをイメージして考えることは非常に重要だと思います。
複雑なシステムや細かい文字にして年配の方が使いづらくないか、日本に来て日の浅い人には文字での認識より色や記号のほうが伝わりやすいのではないといった考慮が、後のユーザー満足度や問合せ対応の工数削減に繋がります。
ただ、ユーザーを調査するには時間もお金もかかります。
調査データを用意する費用や期間がない場合やスタートアップで情報源となる既存ユーザーが存在しない場合には、推測した情報をもとにしてできるだけリアルに想定していきます。これをプロトペルソナといいます。
ペルソナにより、代表的なユーザーを設定することで、チームメンバーで共通の人物像をイメージすることができます。これにより、実現する機能をよりユーザーのニーズに近いものにすることができるため、プロジェクトを円滑に実行することができます。
ペルソナにより、ユーザーを具体的にイメージできたら、ユーザーストーリーを考えていきます。
ユーザーストーリーとは、ユーザーや顧客の視点からフィーチャーを短く記載したものです。
プロダクトの仕様ではなく、プロダクトを実現する際に行う対話のための道具です。そのため、開発チームのメンバーだけでなく、プロダクトオーナーやエンドユーザーなど誰もが理解できる言葉で書くことがポイントです。
ユーザーストーリーには、以下のようなテンプレートがあります。
(ユーザーの役割)として、(機能や性能)が欲しい。なぜならば(得られる利益)のためである。
例えば、『営業担当者として、外出先で製品を参照し、見積を作成する機能が欲しい。なぜならば、顧客の要求にその場で回答・提案でき、顧客満足と受注率向上を図れるためである』といったユーザーストーリーとなります。
ユーザーストーリーを作成することで、実現するプロダクトがより明確になり、認識齟齬も防ぐことが期待できます。
こういったものをメンバーみんなで考えていくことが、アジャイルチームを自己組織化して上でも大切になりますね。
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