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信用保証協会の保証付き融資はいくらまで借りれますか?

こんにちは。
元銀行員の岩瀬 好史|財務コンサルタントです。

現在は主に、元銀行員による資金調達支援を中心とした「社外財務担当者サービス」という名前で、財務面から中小企業の経営を支援しています。

信用保証協会のHPを見ると「1企業に対する保証限度額は2億8,000万円」となっていますが、企業によっては8,000万円までしか借りれなかったり、1億円以上借りている企業もあったります。

信用保証協会や銀行の融資の仕組みは意外と難しく、保証付き融資を借りている企業の経営者の方でもよく分からないという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「信用保証協会の保証付き融資の限度額」「保証付き融資の限度額との付き合い方」などについてお話ししたいと思います。


信用保証協会の保証付き融資の限度額


一般枠

1企業に対する融資限度額 2億8,000万円
(上記のうち無担保の融資限度額 8,000万円)
(上記のうち有担保の融資限度額 2億円)

運転資金の場合は無担保融資がほとんどですので、基本的には8,000万円が限度だと考えておけば大丈夫です。

(*一般枠という言葉は通称で、正式な名称は特に決められていません。)

別枠

1企業に対する融資限度額 2億8,000万円
(上記のうち無担保の融資限度額 8,000万円)
(上記のうち有担保の融資限度額 2億円)

一般枠とは別に、景気が悪化したときや災害時などに、国の政策として特別に追加する融資枠のことです。
経営環境が厳しい状況にあると国から認定された業種の企業に対する「セーフティネット」と呼ばれる融資や、昨今の「コロナ融資」などが該当します。

(*別枠の融資は随時条件が変わるため、借入を検討している方は銀行に確認してみてください。)

保証付き融資の限度額との付き合い方


別枠は当てにしない

別枠は特別な条件に該当するときにだけ利用できる融資です。
コロナ融資は既に終わりましたし、セーフティネットについても対象となる業種が少なくなりました。

今後どうなるかは分かりませんが、基本的には別枠はないものとして考えておく方が無難です。

限度額まで借りない

保証付き融資とプロパー融資は全く別物です。
極端に言えば、保証付き融資なら業績がすごく悪くない限りは借りれますが、プロパー融資は業績が良い企業しか借りれません。

業績が悪化する局面では、「プロパー融資は無理だが保証付き融資なら借りれる」という場面がよく訪れます。

その時に保証付き融資の限度額が残っていないと、「売上に対して借入額が多いわけではないがプロパー融資はできないため、リスケ以外に対応できる方法がない」ということになってしまいます。

こうなってしまってから、これまで融資取引のない銀行から新規融資を受けることは困難なため、遅くとも一般枠の借入額が5,000万円を超えてきた段階から対策を練っておくことが望ましいです。

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