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銀行から融資を受けたいなら、まずは銀行の気持ちを考えよう

こんにちは。
元銀行員の岩瀬 好史|財務コンサルタントです。

現在は独立して、「クライアントの名刺を貰い、経理・財務担当者として、銀行対応を含むお金(数字)の管理を引き受けるサービス」を中心に、中小企業の経営を財務面から伴走支援しています。

今回は銀行の気持ちについてお話しします。
銀行の考え方が分かると融資も受けやすくなるため、「銀行との付き合いが苦手」という方はぜひ参考にしてみてください。

初回相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。
(*記事の一番下にお問い合わせフォームなどがあります)


融資は絶対に返済してもらいたい


理由

銀行にとっては融資の利息が一般企業の売上に当たります。
最近は少し金利が上がって来ているものの、それでも平均すると融資の金利は年2%程度です。
そして、そこから一般企業と同じように原価や販管費を引いていった残りが利益となります。

それに対して、銀行と同じように融資を行っているノンバンクや、最近は一般的になりつつあるファクタリングやクレジットカード決済サービスなどの実質金利は、年20%程度(またはそれ以上)です。
そして、ノンバンクなどは銀行と違って実店舗を持っていないため、コストもあまりかかりません。

このような事情により、銀行が「融資は絶対に返済してもらいたい」と考えるのは、単純に返済してもらわないと赤字になるからです。

対応

銀行から「この企業は絶対に返済できる」と思ってもらえるように安心感を与えることが重要です。
そのためには、売上の増加よりも経費の削減、将来の予想よりも過去の実績、新規事業よりも既存事業といったように、少しでも確実性の高い話を中心にアピールする必要があります。

このことは、売上の増加を目指さない方が良いとか、新規事業をやらないほうが良いというわけではなく、敢えてその部分を銀行にアピールする必要はないということです(もちろん、隠したり嘘をついたりはしない方が良いです)。

忙しすぎて各企業の状況はよく分からない


理由

銀行員は100社くらいの企業を担当しているため、各企業の状況を細かく把握したり、融資の稟議書をしっかり作成する時間はありません。
そのため、融資を審査するときに支店長や本社、信用保証協会から質問されても答えられないこともあり、状況がよく分からないまま審査が進んでいくこともあります。

その結果、「絶対に融資できないというわけではないが、不安要素が消えないから今回は止めておこう」ということになります。
融資の審査は白か黒かはっきりすることよりも、「グレーだけどどうしよう」ということの方が多いですが、「分からない=融資しない」という結論になります。

対応

一番効果的な対応策は、そのまま融資の稟議書に添付してもらえる資料を自社で用意して銀行に渡すことです。
そうすることで正確な情報を伝えられるだけでなく、銀行の担当者にとって良い(手間のかからない)顧客になるため、本社や信用保証協会に対して後押ししてもらえることも増えます。

また、銀行の担当者だけでなく、担当者の上司(できれば支店長)と面談することも重要です。
銀行の担当者から決裁権者までの伝言ゲームを短くすることができますし、経験を積んだ人の方がしっかりと理解してもらえることが多いです。

まとめ


銀行の融資の審査は単純にスコアリングなどで行っているわけではないため、銀行の担当者との接し方次第で融資の審査結果が変わることもあります。

今回お話しした内容を実践するのは難しいと感じた方もいるかも知れませんが、中小企業にとって銀行からの融資はとても重要だと思いますので、できることから少しずつ取り組んでみてください。

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